今後楽しみなチームである
今季はチームの軸であったリオネル・メッシが移籍するなど、難しいスタートとなったバルセロナ。CLではグループステージでバイエルン・ミュンヘンに力の差を見せつけられ、リーグ戦ではグラナダやカディスといった本来は勝つべきチームに引き分けるなど、厳しいゲームが続き、当時指揮官だったロナルド・クーマンが解任。レアル・マドリードとの伝統のエル・クラシコでも勝てず、どん底にまで沈んでしまっていた時に、チームのレジェンドであるシャビ・エルナンデスが監督として戻ってきた。
そこからはフェラン・トーレスやダニエウ・アウベス、ピエール・エメリク・オバメヤンら冬の移籍市場でやってきた選手の躍動もあって前半戦の暗黒期を忘れさせるような快進撃を見せる。21-22シーズンの終盤戦となった4月現在ではリーグ戦で2位につけており、完全復活を遂げている。それでも、首位レアルとの差は大きく、前半戦での躓きが大きすぎたようだ。
だが、この状態ではじめからシーズンをスタートさせればどちらが優勝するかは分からない。そう思わせてくれるほどに今のシャビ・バルサは面白いチームである。実際に今冬に加わったアウベスは西『MARCA』にて「彼ら(レアル・マドリード)にとって私たちが遅れて到着したことは幸運でした」と、もしアウベス自身やシャビ監督がシーズンの最初から在籍し、今のチーム状態でシーズンをスタートさせることができれば結果は分からないとの発言をしている。
どうなるかは来季分かるのだが、彼らに加勢する存在として魅力的な選手たちが獲得候補としてリストアップされている。
守備陣であれば、セサル・アスピリクエタやアンドレアス・クリステンセン、ヌサイル・マズラウィ、中盤ならフランク・ケシエ、前線はロベルト・レヴァンドフスキが候補に挙がっている。西『SPORT』によればすでに個人合意はなされており、6000万ユーロ(日本円にして約83億円)の移籍金が支払われるという。これらの候補者がチームに加われば戦力アップは間違いない。特に最終ラインは選手層の薄さが指摘されており、アスピリクエタのようなベテランが来れば非常に助かる。
今季はレアルに遅れを取るも、来季はより仕上がった状態でシーズンを迎えられそうなバルセロナ。リーグ優勝は18-19シーズンまでさかのぼることになるが、それ以来のリーグタイトル獲得となるのだろうか。