早くもポジションを掴んだ
今冬の移籍市場ではマンチェスター・シティからフェラン・トーレス、ウルブズからアダマ・トラオレ、アーセナルからピエール・エメリク・オバメヤンを獲得したバルセロナ。目玉はシティから獲得したトーレスであり、移籍金は5500万ユーロといわれている。
しかし、現状チームをけん引しているのはそのトーレスではなくオバメヤンだ。2018年にボルシア・ドルトムントからアーセナルに加入したガボン代表FW。初年度から22ゴールを決めるなど頼れるストライカーだったが、徐々にチーム内での存在感が薄れていき規律違反もあってトレーニングから追放。最後は双方合意のもとで契約解除し、冬の移籍市場でバルセロナにやってきた。
アーセナルでの晩年は決していいものではなく、旬の過ぎた選手のように扱われていたが、バルセロナのパフォーマンスをみればそうではなかったことがわかる。スピードを生かした裏への抜け出しはもちろん、前線でのポストプレイも可能であり、プレイのバリエーションが豊富な選手だ。サイドに流れてからのクロスも絶品であり、現状のセンターフォワードはオバメヤンで決まりだろう。
そして、なんといっても決定力が高い。直近の3試合はバレンシア戦のハットトリックを含む6ゴールを決めており、早くもシャビ・エルナンデス監督からの信頼を得ている。アスレティック戦でのゴールは簡単なものではなかったが、それを決めきる技術の高さを見せている。リーグ戦では4ゴール目であり、今季前半戦のアーセナルの数字に早くも並ぶことになった。
アーセナルではポジションを失うも、環境を変えて再スタートを切ったオバメヤン。スペインでの活躍はセンセーショナルであり、これを継続できればより評価は高まるはずだ。