悪くない選択肢だといえる
今冬の移籍市場ではピエール・エメリク・オバメヤンら余剰戦力を放出し、スモールスカッドとなったアーセナル。特にセンターフォワードと中盤の層の薄さは気になるところであり、来夏の移籍市場での動きに注目したい。
噂が上がっているところであれば、エヴァートンのドミニク・カルバート・ルーウィンとレアル・ソシエダのアレクサンデル・イサクだ。どちらも20代前半と若く、実績もある。獲得するにはいい物件だが、高額な移籍金を用意する必要があり、ライバルは多いといえる。
そこでアーセナルはさらにターゲットを増やしたようで、英『THE SPORTSMAN』によればエスパニョールのラウール・デ・トマスに関心を寄せているようだ。
スペインの名門レアル・マドリードのアカデミーで育つも、トップチームでは出番得られず、クラブを転々としていたデ・トマス。今季は昇格組のエスパニョールで22試合13ゴール3アシストを記録する活躍を見せ、スペイン代表にも招集された。
シュート精度を武器として戦うストライカーのデ・トマス。ここまで35本の枠内シュートを放っているが、これはリーグで最も優秀な成績であり、リーガで得点王のカリム・ベンゼマ(34回)をも上回っている。この精度の高さがゴール量産につながっているといえる。また、ボックス内以外では推進力のあるドリブルで運ぶことも可能であり、器用なプレイヤーとして知られている。
今季こそ13ゴールを決め、ベンゼマに続くリーグ2位の得点力を見せているデ・トマスだが、27歳と遅咲きのプレイヤーだ。18-19シーズンの1部で14ゴールを挙げたが、それ以外は2部での実績であり、ここにきて本格的なブレイクの兆しを見せている。
同紙では成長を続けるデ・トマスに対し、レスター・シティのジェイミー・バーディと姿を重ねている。バーディも遅咲きのストライカーで、15-16シーズンに24ゴールを決めてブレイクしている。そこから衰えるどころか得点を決め続けており、35歳となった今季も9ゴールを挙げている。カルバート・ルーウィンやイサクのような若い選手もいいが、デ・トマスがバーディのように30代になっても得点を量産している可能性はあり、彼を獲得するのも悪くない選択肢だといえる(データは『SofaScore』より)。