ドリブラーから中盤の働き者へ 原口元気は日本代表のインサイドハーフ争いに挑む

ドイツでは主に中盤で起用されている原口元気 photo/Getty Images

田中碧と守田英正がライバルとなる

2022年に予定されているワールドカップ・カタール大会に向けたアジア最終予選を戦っている日本代表。先日行われたオーストラリア戦では見事2-1で勝利し、勝ち点3を積み上げている。

そ重要な試合に勝利したサムライブルーだが、やはり勝因は[4-3-3]への移行か。以前の[4-2-3-1]では攻守でイマイチ良さを見せられておらず、ちぐはぐさが見られた。しかし、中盤を3枚にすることで攻守に安定感が生まれ、勝利に繋がったといえる。11月には大事なベトナム戦、オマーン戦を控えており、その試合でも[4-3-3]で臨むことが予想される。

そこで気になるのはやはり人選だ。現状ではアンカーに遠藤航、インサイドハーフに田中碧と守田英正を起用しているが、カタール大会までにより良いパターンを見つける必要がある。もちろん、現状の形がベストである可能性も捨てきれないが、実験的に試してみるのも良い判断だ。

キーマンとなるのがMF原口元気か。浦和レッズからドイツへ渡ったサムライはドリブラーからスタイルを変え、現在では豊富なスタミナを生かした中盤でのハードワーカーとなっており、所属クラブであるウニオン・ベルリンでも[3-5-2]の中盤で起用されている。

直近のヴォルフスブルク戦でもインサイドハーフでピッチに立つと攻守で躍動。攻撃ではフリーランでパスコースを作り出すなど味方のサポートをしつつ、後半開始直後には抜け出しからラストパスを出し、得点をお膳立てしている。守備ではチーム最多となる3回のボール奪取を成功させ、働き者としてチームに貢献した。そのスタイルが監督に気に入られたのか開幕から全試合に出場しており、ウニオン・ベルリンでの原口は攻撃的な選手ではなく、中盤のバランサーのような役割をこなしている。

代表でもその能力を生かすことが出来るだろう。創造性という部分では物足りなさがあり、試合は選ぶがミドルサードでの主導権の奪い合いになるようなインテンシティの高さが必要となれば原口は重宝される。11月のオマーン戦がまさにそういった試合となるか。

[4-3-3]に移行し、中盤より前のポジションでは選手に求められるものが変わった森保ジャパン。以前まではサイドハーフでの起用でイマイチ自身の良さを見せられていない原口だが、インサイドハーフとして再び花を咲かせることは出来るのか(データは『WhoScored.com』より)。

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