フランスは本当に優勝候補か? “地味でも強い”姿に重なるW杯制覇の記憶

ここまで1勝1分のフランス代表 photo/Getty Images

ギリギリの戦いでも結果を掴める

EURO2020もグループステージ最終盤を迎えたが、やはりフランス代表が優勝候補筆頭なのだろうか。

結果だけを見るならば、意見は分かれるかもしれない。フランスは初戦でドイツに勝利したものの、第2戦目ではグループ最弱と考えられていたハンガリーと1-1で引き分けてしまった。ここまで圧倒的な強さで相手を粉砕しているわけではない。

しかし、フランスがこうした渋い戦いを得意にしているところは見逃せない。

ドイツ戦は相手に62%のポゼッション率を許したが、最後まで守備の集中は崩れなかった。オウンゴールで勝利できたのはラッキーとも言えるが、英『90min』も守備的なタスクをチーム全員でこなせるフランスの強みを称えている。地味な戦いでも結果を拾うところは見事だ。

振り返ってみると2018年のワールドカップ・ロシア大会も優勝はしたが、相手を圧倒したゲームはあまり多くない。

特にグループステージはオーストラリアを2-1、ペルーを1-0と僅差で撃破し、デンマークとはスコアレスドローと、快心の勝利と呼べるゲームはなかった。

決勝トーナメントでもベスト16のアルゼンチン戦こそ4-3の打ち合いだったが、ベスト8のウルグアイ戦は枠内シュート2本で2-0の勝利を収める渋い展開だった。

準決勝のベルギー戦もポゼッション率は36%に留まり、DFサミュエル・ウムティティがセットプレイで挙げた得点を守り切っての1-0勝利だった。相手の攻撃を徹底的に跳ね返し、最少得点で勝つパターンは今大会のドイツ戦と同じだ。

3年前のワールドカップで攻撃陣が爆発したと言えるのはアルゼンチン戦と、決勝のクロアチア戦くらいだ。フランスは渋い戦いを続け、負けにくい戦いで頂点に立っている。

今回のEUROも優勝候補と呼ばれる割には地味な戦いぶりに見えるが、これがフランスの真骨頂なのかもしれない。グループ最終戦ではポルトガル代表が勝利目指して攻めてくると予想されるが、これも跳ね返してしまうのか。ギリギリの戦いの中でも結果をもぎ取れるところに、フランスが優勝候補と呼ばれる理由があるのだろう。

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