想像したキャリアとは異なる結果に
将来ミランのエースとなるのではないか。そう期待されていた若きイタリア人ストライカーがもがいている。
2017-18シーズンにミランの一員としてセリエAで10得点を記録し、一気にブレイクしたFWパトリック・クトローネだ。
現在クトローネがどのクラブに所属しているか分からないというサッカーファンもいるだろう。この1年の動きはかなり慌ただしいものとなっているため無理もない。
まずクトローネは2019年の夏にミランを離れ、イングランドのウォルバーハンプトンへ移籍。しかしプレミアリーグに馴染めず、2020年1月にはフィオレンティーナへのレンタル移籍でイタリアへ復帰する。
ところが、今年1月には怪我人が続出したこともあってウォルバーハンプトンに呼び戻されることに。そこで出番があれば良かったのだが、そこでも出番は増えず。1月末にはスペインのバレンシアに再びレンタル移籍することになった。
気になるのは、今季未だ無得点ということだ。昨季はセリエAで4得点を挙げたが、今季はセリエAでも開幕から得点を奪えず。ウォルバーハンプトン、バレンシアでもリーグ戦には出場したが、いずれも無得点だ。
期待されたキャリアとは異なっているが、ミランのエース候補とも期待された男は復活するのだろうか。2018年にはイタリア代表でもデビューを果たしているため、イタリアサッカー界にとってもクトローネの現状は気になるところだろう。続々と若手が台頭し、EURO2020での躍進も狙ういまのイタリア代表も、絶対的と呼べるほどのストライカーはいない。本調子のクトローネであれば、割って入ることも十分に可能だ。