完全に中盤へのコンバートを済ませたかのようにも思われたが、21歳にはまだセンターバックとしても一流になれる可能性が残されているのだろうか。ウェストハムの若き守備職人が再びかつての本職で存在感を示している。
その若き守備職人とはイングランド代表MFデクラン・ライスだ。プロ入り当初はセンターバックを本職としていた同選手だが、2018-19シーズンから守備的MFにポジションを上げるとその才能が開花。空中戦に強く、アグレッシブなチェックが売りの潰し屋へと変貌を遂げた。昨年にはイングランド代表にも初招集を受け、順調なキャリアを形成していると言っていい。
そんな中盤へのコンバートで成功を掴んだライスだが、現地時間20日に行われたウォルバーハンプトン戦では再びセンターバックとしてスタメン入り。もう同ポジションでプレイすることはないだろうと予想していたファンにとってはかなりのサプライズだったことだろう。
しかし、ウェストハムを指揮するデイビッド・モイーズ監督は若き守備者の可能性を狭めたくはないとの考えから、今回のセンターバック起用に踏み切ったようだ。同監督はこの20歳がMFとしてもセンターバック としても最高になれると主張し、英『talkSPORT』へ次のように語っている。
「ライスがMFとしてチームに何かを与えられることは皆が知っているはずだ。だけど、彼はバックラインに入っても同様にチームのディフェンスへ良い影響を与えた。両方のポジションでプレイできるということはライスにとって本当に良いことだよ。もちろん、チームにとってもね。(ウェストハムが降格しなければ、)彼は今後とも我々に必要な戦力になると思う。今はとにかく彼にそのことを伝えているよ」
MFにコンバートした当初は、ファンの間で「NEWハビエル・マスチェラーノになれる」との声もあったライス。しばらく慣れ親しんだポジションからは離れていたが、MFとしての経験も十分に積んだ今、ユーティリティプレイヤーとして頂点を狙う準備はできたか。ウォルバーハンプトン戦ではセンターバックとしてそれなりのパフォーマンスを披露しただけに、指揮官の期待が高まるのも無理はない。21歳の若き守備職人がどこまでやれるか注目だ。
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