チアゴ、ヴィツェル、デンメ ブンデス優勝候補にいる“中盤の支配者”たち

ドルトムントのヴィツェル photo/Getty Images

タイプが異なる面白さ

今季のブンデスリーガでは王者バイエルン、昨季も熱いレースを繰り広げたドルトムント、そしてユリアン・ナーゲルスマン率いるライプツィヒの3クラブが優勝を狙えるのではと評価されている。ライプツィヒはやや伏兵といったイメージもあるが、開幕3連勝を記録するなどスタートは快調だ。継続性は気になるところだが、実力は申し分ない。

そんな3チームの中でブンデスリーガ公式がスポットを当てたのは、中盤を統率する6番タイプの選手たちだ。バイエルンMFチアゴ・アルカンタラ、ドルトムントMFアクセル・ヴィツェル、ライプツィヒMFディエゴ・デンメの3人を中盤のキーマンとしてリストアップしているのだが、3人とも大きくタイプが異なる点が面白い。

チアゴは昨季1試合平均109回もボールに触っており、精度の高いパスを散らして攻撃の流れを作ることを得意としている。パス成功率は93%を記録しており、昨季は味方に54回もシュートチャンスを提供している。同サイトはアメフトでいうクォーターバックのような存在と称賛しており、バイエルンの攻撃の流れを決めるのはチアゴだ。
対してヴィツェルは全くタイプが違う。ヴィツェルも昨季は94%ものパス成功率を記録しているが、チアゴに比べてセーフティなパスが多い。距離の長いパスは少なく、中盤にバランスをもたらすのが主な仕事だ。

同サイトは相手のカウンターの芽を摘むのが上手いと評価しており、守備時のポジショニングは確実にチームを助けている。またセットプレイでターゲットになることもでき、昨季は37本のシュートを記録。チアゴより13本多く、4得点を記録した。今季ドルトムントは第3節で昇格組ウニオン・ベルリンに1-3と敗れたが、このゲームをヴィツェルは欠場していた。同サイトは敗北と無関係ではないと伝えており、地味ながらヴィツェルはドルトムントに欠かせぬキープレイヤーなのだ。

そして最後がデンメだ。デンメはより守備的で、泥臭いイメージだ。昨季は1試合平均12.5kmも走っており、1試合平均スプリント数は15回を数える。これはチアゴ、ヴィツェルよりも上だ。ライプツィヒで通算194試合に出場して僅か1得点というのは少しばかり寂しいが、中盤でハードに戦うデンメもチームに欠かせない存在なのだ。同サイトもデンメのタックルが攻撃への第一歩になることを認めており、デンメのボール奪取に注目してみるのもいいだろう。

3チームは全く異なるキーマンを中盤に抱えており、彼らに注目しながら試合を見るのも面白い。彼らの存在がリーグ制覇への1つのカギを握っているのは間違いないが、シーズンを通して中盤を支配するのは誰になるのか。

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