“190cm超えFW”は当たり前の世界 ムーア、セルロート、シェシュコ、ヴラホビッチらEUROで暴れる巨人

豪快なヘディングシュートを放つムーアは196cm photo/Getty Images

大型ストライカーは世界のトレンドになっている

今月よりスタートしたEURO2024予選。そこで目立っているのは、各国の前線に君臨する大型ストライカーだ。

近年は高さ、スピード、パワーの3拍子揃ったストライカーが増えているが、予選で最初に話題を奪ったのがベルギー代表FWロメル・ルカク&デンマーク代表FWラスムス・ホイルンドだ。

ルカクは24日のスウェーデン戦でハットトリック、一方のホイルンドはフィンランド戦でハットトリックを決め、25日のカザフスタン戦でも2ゴールを挙げた。
191cmのサイズを持つホイルンドはデンマークのハーランドとも呼ばれるパワフルなセンターフォワードだ。アタランタでも売り出し中の20歳で、デンマークに頼れるエースが誕生した。

スペイン代表を2-0で撃破して見せたスコットランド代表では、イングランド2部のQPRでプレイする188cmのFWリンドン・ダイクスがターゲットマンとして活躍。今季2部で125回の空中戦勝利を誇るエアバトラーは、このスペイン戦でもチーム最多となる5回の空中戦勝利数を記録。キック&ラッシュなスタイルにピタリと合うハードファイターだ。

ガレス・ベイルが抜けたウェールズ代表は、ラトビア戦で196cmのFWキーファー・ムーアが決勝点。昨年のワールドカップ・カタール大会でもムーアの高さは目立っていたが、196cmのサイズはDFにとって脅威だろう。

ダークホース候補と期待されるノルウェーは頼みのハーランドが欠場しているが、代わりに195cmのサイズを誇るレアル・ソシエダFWアレクサンデル・セルロートが奮闘。今月の2試合では勝利を挙げられなかったが、セルロートは28日のジョージア戦で先制弾を記録した。ハーランドとセルロートが得点源なだけに、2人は予選突破へ大きなカギを握る。

2連勝スタートのスロベニア代表では、ビッグクラブも関心を寄せる19歳の195cmFWベンヤミン・シェシュコが26日のサンマリノ戦でゴールを記録。ザルツブルクで活躍するシェシュコもハーランドと比較されている逸材で、EURO本大会でも見てみたい若手ストライカーの1人だ。

同じく連勝スタートのオーストリア代表では、堂安律とチームメイトのフライブルクFWミヒャエル・グレゴリッチュ(193cm)が2ゴールの活躍を披露。今季はブンデスリーガでも8ゴールと好調で、こちらもサイズがあるパワフルなセンターフォワードだ。

ハーランドもEURO本大会で見たい選手 photo/Getty Images

他にも連勝スタートのセルビア代表ではユヴェントスのドゥシャン・ヴラホビッチ(190cm)とフラムのアレクサンデル・ミトロビッチ(189cm)の2枚看板が建材で、スウェーデン代表にはニューカッスルのアレクサンダル・イサク(192cm)、コヴェントリーFCのヴィクトル・ギェケレシュ(187cm)が2トップで構える。

2分スタートとなったコソボ代表では、マジョルカで奮闘する194cmのFWヴェダト・ムリキにすべての希望がかかる。予選突破は簡単ではないが、ムリキの頑張り次第では扉を開けられるかもしれない。

トルコ代表ではムリキと同じくリーガ・エスパニョーラを代表するエアバトラーであるヘタフェ所属FWエネス・ウナル(187cm)が前線に構えている。今季リーガでは13ゴールを奪っており、中堅クラブのヘタフェで輝く星となっている。

大型ストライカーの完成形はハーランドなのだろうが、最近は190cm近いFWを抱えるチームが増えてきている。これが現代サッカー1つのトレンドになっているのは間違いなく、高くて走れるFWは頼りになる。

来年のEURO本大会でも大型ストライカーは1つの注目ポイントになるはずで、彼らを必死に抑えようとするセンターバックとの肉弾戦は見どころとなりそうだ。

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