10番の完全復活は近い 復調するラッシュフォードが語る昨季との違い

ウェストハム戦でゴールを決めたマーカス・ラッシュフォード photo/Getty images

リーグ戦では4ゴール決めている

完全復活したと断定するにはまだ早すぎるが、マンチェスター・ユナイテッドに所属するマーカス・ラッシュフォードの今季の活躍は印象的だ。

ユナイテッドのアカデミーで育ち、15-16シーズンにトップチームデビューを飾ったラッシュフォード。同シーズンにはマンチェスター・シティとのダービーでゴールを決めており、華々しいデビューシーズンとなった。

しかし21-22シーズンは怪我の影響もあってプレイタイムは1233分まで減少。4ゴール2アシストと数字の面でも物足りないシーズンとなった。
22-23シーズンの夏の移籍市場では移籍の噂も多く報じられており、パリ・サンジェルマン行きの話もあった。それでも残留することになると、リーグ戦では12試合で4ゴール2アシストとすでに昨季の数字に追い付いており、ゴール数ではチームトップの数字を残している。

英『The Athletic』では「ラッシュフォードの復活」と題して赤い悪魔で10番を背負う青年がどのようにして難しい状況から脱したのか説明している。

「クラブや練習場でのエネルギーが全く違う。モチベーションも上がっている。昨季はメンタル面で苦労していた。自身のパフォーマンスではなくピッチ外でのことだ。それが昨季との大きな違いだ」

モチベーションがパフォーマンスに与える影響は多く、ラッシュフォードも例外ではない。本人が語るように今季はモチベーション高くシーズンに臨んでおり、チーム内で失いかけていたポジションを取り戻した。サイドではなくセンターフォワードだが、エリック・テン・ハーグが求めるプレッシングではラッシュフォードのスピードが生きている。

テン・ハーグはラッシュフォードに大きな期待を寄せており、敗れたブライトン戦後には「彼は適切な瞬間に適切な場所にいて、彼が今後ゴールを決めることを知っている」と語っている。監督からの信頼は選手のモチベーションに関わることであり、テン・ハーグの到着はラッシュフォードの復活に一役買っている。

同メディアでは攻守両面での戦術の整備がラッシュフォードの復活につながったと分析している。実際に今のユナイテッドは以前に比べ、攻撃時、守備時に何がしたいのか分かりやすくなった。とくに守備面でのプレッシングは分かりやすく統率されており、選手としても戦いやすいのだろう。

10番を背負うも、今夏には放出の可能性があったラッシュフォード。それでも今季は新体制で好調を維持している。6日にはリーグ戦でアストン・ヴィラと対戦することになるが、ラッシュフォードのゴールを見ることはできるのだろうか。

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