ブンデスリーガ日本人対決はドローで勝ち点分け合う シャルケ吉田は“守備”でボルシアMG板倉は“ビルドアップ”で輝き放つ

シャルケから吉田麻也が、ボルシアMGから板倉滉が出場した photo/Getty images

両者ともに先発フル出場となった

22-23シーズンのブンデスリーガ第2節シャルケ対ボルシアMGの一戦が行われた。両チームに日本人選手が在籍しており、シャルケに吉田麻也が、ボルシアMGに板倉滉がいる。

まず主導権を握ったのはアウェイ、ボルシアMGだ。守護神ヤン・ゾマーやセンターバックの板倉滉、ニコ・エルヴェディを中心にボールを運ぶ。中盤のクアディオ・コネは推進力のあるドリブルを武器に攻撃を前進させられる選手であり、前線の強力なアタッカーであるマルクス・テュラムにボールをつなぐ。

しかし先制したのはホーム、シャルケだ。自陣からのカウンターをロドリゴ・サラサールがパスを使って前進させ、最後はコネのタックルをかわしてペナルティエリア手前の中央から右足を振り抜いている。ボールはゴール左に突き刺さり、昇格組シャルケがリードを得た。シュートは非常に正確であり、名手ゾマーですら手が出なかった。
後半もボルシアMGがボールを握り、72分についにヨナス・ホフマンが同点弾を挙げる。後方からのロングボールが起点となって攻撃がつながっており、テュラムが降りてプレイすることで吉田をつり出し、そのスペースに飛び込んだホフマンがゴールネットを揺らしている。

アウェイチームの勢いは止まらず、78分にはテュラムが逆転弾を決めた。左サイドからのコーナーキックをクリアしきれなかった相手のミスを見逃さず、テュラムがゴールネットを揺らしている。テュラムは初戦ホッフェンハイム戦でもゴールを決めており、2試合連続得点となった。

しかしゲームはこれで終わらず、後半アディショナルタイムにシャルケがPKを獲得。マリウス・ビュルターが冷静にこれを決め、2-2と試合を振り出しに戻した。

日本人選手の活躍でいえば、ボール支配率がボルシアMGに偏ったこともあって板倉は丁寧なビルドアップ、吉田は守備対応で良さを見せた。とくに吉田は終盤テュラム、フロリアン・ノイハウスと対峙することになったが、読みを生かした守備で事なきを得ており、ベテランの強みを見せている。

計4ゴールが入る打ち合いとなったシャルケ対ボルシアMG。アウェイチームはボールを握るもチャンスを決められないシーンが散見されており、今季の一つの課題となるか。

シャルケ 2-2 ボルシアMG
[得点者]
29分 ロドリゴ・サラサール(シャルケ)
72分 ヨナス・ホフマン(ボルシアMG)
78分 マルクス・テュラム(ボルシアMG)
93分 マリウス・ビュルター(シャルケ)

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