ジダン、ベイルのCL決勝弾に勝るとも劣らない? 時を止めた女子CL決勝のスーパーゴール

見事なゴールでトロフィーを手にしたアンリ photo/Getty Images

素晴らしいゴールが生まれた今年の女子CL決勝

男子チャンピオンズリーグ決勝の試合に先駆け、女子CL決勝オリンピック・リヨン対バルセロナの一戦が先日行われた。結果はリヨンが3-1で勝利し、史上最多を更新する8度目のCL制覇を成し遂げている。

この一戦では、試合開始早々に素晴らしいゴールが生まれた。前半6分、リヨンのアマンディーヌ・アンリは、インターセプトされかけた味方からのバックパスをスライディングでものにすると、すぐに起き上がり中央へカットイン。ゴールから推定30mほど離れた地点で右足を振り抜き、ボールはわずかにカーブしながらゴール右上隅へと決まった。

CL決勝という大舞台で、これだけ美しいゴールを決めてしまうアンリの勝負強さは驚異的だ。このゴールは間違いなく女子CL決勝史に残るものとなったはずだが、過去には男子CL決勝でもこれに負けない美しいゴールがいくつか生まれている。

昨年11月にUEFA公式HPが取り上げたCL史上最高のゴールには、決勝で生まれたものが2つ含まれている。2002年決勝でジネディーヌ・ジダン氏が決めた伝説的ゴールと、2018年決勝でガレス・ベイルが決めたオーバーヘッドゴールだ。

ジダン氏のゴールはバイエル・レヴァークーゼンを相手に生まれたものだ。左サイドを駆け上がったロベルト・カルロスから高い軌道のクロスが送られると、ジダンは落下地点を予測し、ハーフボレー気味に左足を振り抜く。シュートはゴール左上隅を捉え、糸を引くようにゴール内へと吸い込まれていった。

ベイルのゴールもジダン氏のゴールと同様、ブラジル代表の左SBから始まっている。左サイドでボールを受けたマルセロはリヴァプールの選手を切り返しでかわし、右足で中央へボールを送る。それに反応したベイルはゴールに背を向けて飛び上がり、左足を振り抜いた。見事にインパクトされたベイルのシュートにはドライブがかかり、ゴール上から落ちるような形でネットを揺らした。

今回生まれたアンリのゴールも含め、この3つのゴールはどれも素晴らしいものだが、共通して言えるのは、どれも時が止まるような感覚を味わわせてくれるところだろうか。こういったゴールが決まる際、見ている者は選手がボールを蹴った瞬間から何かを察知し、ネットを揺らすまでの過程を、つい息を飲んで見守ってしまう。

今年のCL決勝はもう間近に迫っており、リヴァプールとレアル・マドリードはこの試合に向け準備を整えている最中。はたしてこの試合ではどのようなゴールが生まれるのだろうか。

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