今季は新天地で定位置争いに巻き込まれる
2021-22シーズン、この1年はイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマにとって非常に難しい期間となった。昨夏ACミランを飛び出したものの、その後向かったパリ・サンジェルマンでは出場機会が減少。大きな期待を背負ってPSGへと加入した同選手だが、今季は苦しい時間を強いられている。
ミランでプレイしていた頃はその実力を高く評価され、いずれは世界でもトップクラスの守護神になると期待されていたドンナルンマ。足元の技術はやや物足りなさが残ったが、それでも優れたセービング技術を武器にPSGでも活躍できると予想していた人も少なくないだろう。だが、ここまでのリーグ戦出場はわずか16試合。移籍後はケイロル・ナバスとのポジション争いを繰り広げることとなり、ミラン時代に見せていたような存在感は鳴りを潜めてしまったと言っていい。
しかし、来季こそドンナルンマはPSGでその真価を発揮することができるのか。仏『L’Equipe』によると、現在の同クラブではナバスに退団の可能性が浮上中。ライバルが移籍となればドンナルンマにも多くのチャンスが与えられるはずで、安定した出場機会の獲得によるパフォーマンス向上は期待できるだろう。
「決して楽なシーズンではなかったよ。もっとできることは分かっている。ベストなシーズンではなかったけれど、全体の半分の試合に出場できたのはまだよかったね。来季はもっとチームに貢献したいよ。僕はこのクラブにさらなる力を与えることができるはずなんだ。そう確信している」(仏『Foot Mercato』より)
そして、ドンナルンマ自身も来季の評価回復に向けてはこのように意気込みを語っている。フランスでの1年目は難しい時間を過ごしたものの、はたしてこのイタリア代表GKはここから怒涛の逆襲劇を披露することができるのか。まだ23歳の選手だけに、このまま存在感の薄い時間を過ごしてはほしくないが……。