後半ロスタイムでも猛ダッシュできる無尽蔵のスタミナ 守備で勝利を掴みとる走り屋・林大地の貢献度

ベルギーで地位を築く林大地 photo/Getty Images

彼がチームにいれば助かることは間違いなしだ

ジュピラー・プロ・リーグ第27節ロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズ対シント・トロイデンの一戦が行われた。サン・ジロワーズは町田浩樹が初先発、対するシント・トロイデンは香川真司が途中交代からピッチに立つデビュー戦と日本人選手にとって記念すべきゲームとなった。

サン・ジロワーズはここ11戦無敗と昇格組ながら無類の強さを誇っており、大方の予想では彼らが有利だったが、後半クリスティアン・ブルースに得点を許すと、ダニエル・シュミットが守るシント・トロイデンゴールを脅かすことができず、リーグ戦では実に昨年の11月ルーヴェン戦以来の黒星となっている。そんな大金星となったゲームで輝きを放ったのが、FW林大地だ。

サガン鳥栖で頭角を現し、今夏の移籍市場でベルギーにやってきた林。海外初挑戦ながらここまで18試合に出場し4ゴール1アシストと数字を残している。2トップの一角としてピッチに立つことが多く、同じく日本人プレイヤーである原大智と前線で組むことが多い。

今季4得点と攻撃面でも輝ける林だが、守備時の献身性がチーム内でずば抜けて高い。特に対サン・ジロワーズのように相手に主導権を握られることになるゲームとなれば、林が常にチェイシングを行い相手のビルドアップにプレッシャーを掛けている。さらにネガティブトランジションが誰よりも早く、相手にとって厄介な存在であることは間違いない。

そんな林の武器がサン・ジロワーズ戦では見られた。96分に1点リードした状態で林はボールを持っているロイック・ラプッサンに向けて猛ダッシュでプレッシングを行い、ボールを奪っている。結局はファウルとなってしまったが、後ろが疲れている場面でこのプレイを試合終了間際に行えるスタミナと意識の高さには脱帽だ。

攻撃面では柱といえる活躍はまだできていないが、守備で走力を見せチームに貢献している林。これは彼の大きな武器であり、継続して出場機会を得られている理由だろう。この積極性は大事であり、今後の飛躍に期待したい。

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