ネイマールより200回近く多い“482回”もの突破 爆速のA・トラオレをどう活かす

屈指の突破力誇るトラオレ photo/Getty Images

身体能力だけならトップクラス

現在のサッカー界で1、2を争うスピードスターといえば、ウォルバーハンプトンMFアダマ・トラオレだ。まるで陸上選手のようなスプリントを持っており、単純なスピード勝負でトラオレに勝てるDFはほとんどいないだろう。

そのスピードにはビッグクラブからの関心も聞こえてくるのだが、問題は技術の方だ。スピードに乗った突破は魅力的だが、お世辞にもシュート精度やパス精度が高いとは言えない。今季もリーグ戦19試合に出場して1得点0アシストの成績に留まっており、前節サウサンプトン戦でゴールを決めた際にはやっと決まったとニュースになったくらいだ。

まだポテンシャルをフルに活かせていない印象だが、英『Squawka』は前線よりも右のウイングバックが1番合っているのではないかとの見方を示している。理想の移籍先候補としては、アントニオ・コンテが指揮するトッテナムだ。
コンテは3バックを得意としており、ウイングバックには高い攻撃性も求められる。インテルではアクラフ・ハキミ(現パリ・サンジェルマン)が高速ウイングバックとして昨季のスクデットに貢献していたが、トラオレもウイングバックならば自慢のスピードを存分に活かせるはず。

ドリブルの方は文句のつけようがなく、トラオレは2018-19シーズンからリーグ戦では実に482回もドリブルを成功させている。欧州5大リーグでプレイする選手の中では、同期間でこれを上回るのはパリ・サンジェルマンFWリオネル・メッシのみ(499回)。ネイマールでも291回となっており、トラオレの突破力は現代屈指だ(数字は『Squawka』より)。

ここから急激にシュート精度を上げていくのは難しいため、ビッグクラブの前線で活躍するのは難しいかもしれない。だが、ウイングバックで突破と守備、アシストを磨けば面白いオプションになる。それこそコンテの指導を受ければ成長しそうな気配もあり、何とかトラオレの突破力を最大限活かしたいところ。自慢の突破を効果的に使えるようになった時こそ、トラオレは真の一流プレイヤーと評価されることになりそうだ。

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