ドイツ復活のカギは“21戦15発”のFWにあり 新たなクローゼになってほしい男

ドイツ代表で得点量産するニャブリ photo/Getty Images

代表で魅せる圧倒的な得点力

今月11日よりスタートするEURO2020で最も注目を集めているグループといえば、F組だ。

死の組と呼ばれるF組には前回王者ポルトガル代表、2018年のワールドカップ・ロシア大会覇者フランス代表、ハンガリー代表、そしてワールドカップ・ロシア大会での屈辱を晴らしたいドイツ代表が入っている。ここが最も厳しいグループであることは間違いない。

ポルトガルならクリスティアーノ・ロナウド、フランスならキリアン・ムバッペやアントワーヌ・グリーズマンなどチームのエースとなるアタッカーがいるが、ではドイツの前線は誰が引っ張るのか。
期待したいのは、A代表デビューから21試合で15得点6アシストと驚異の成績を残しているバイエルン所属FWセルジュ・ニャブリだ。

以前のドイツには代表戦で圧巻の得点力を発揮するミロスラフ・クローゼがいてくれたが、今はニャブリにその期待がかかっていると言っていい。ここまでの成績を考えれば、ニャブリも代表戦で特別な力を発揮するタイプかもしれない。

今のドイツにはクローゼやマリオ・ゴメスのような純粋なセンターフォワードが少なくなっており、前線で構えるタイプのFWはいない。チェルシー所属のティモ・ヴェルナーは最前線も務められるが、チェルシーではウイングに入る機会も多かった。

今回はモナコのケビン・フォラントも招集されているが、フォラントの場合はA代表での実績が乏しい。デビューは2014年と早かったが、2016年11月のイタリア戦以降代表戦で出番は与えられていない。EUROで過度な期待をかけるのは難しいだろう。

復帰したFWトーマス・ミュラーも、所属するバイエルンではチャンスメイカー色が強くなっている。今大会でもお膳立てする側に回るかもしれない。

となれば、やはり得点部分はニャブリに期待したくなる。ニャブリはセンターフォワードのポジションについて、DFB公式にて次のようにコメントしている。

「伝統的なセンターフォワードがいない場合、それは異なった戦いになる。だけど僕たちは攻撃面で多くのクオリティを抱えているし、心配はしていない。全員でセンターフォワードの役割を埋めていくだろう」

果たしてドイツの攻撃は上手く機能していくのか。復帰したミュラーを含め前線の構想が気になるところで、上を目指すにはラッキーボーイ的存在が欲しい。難敵揃いのグループステージからニャブリが輝きを放てるのか。ここは1つの注目ポイントだ。

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