柏の前線に違いを生む存在へ M・サヴィオにかかる“救世主”としての期待

昨年8月の鹿島戦で右足を負傷し、長期離脱を強いられていたM・サヴィオ photo/Getty Images

復帰した鳥栖戦は好印象

開幕から公式戦5試合を戦って得点はわずか「2」。昨季こそFWマイケル・オルンガを擁してリーグ3位の60得点を記録した柏レイソルだが、今季の同クラブは深刻な得点力不足に喘ぐこととなっている。

もちろん、ここまでの5試合で川崎フロンターレや名古屋グランパス、サガン鳥栖といった上位クラブとの対戦が重なっていたことは考慮しなければならない。しかし、いくら上位クラブ相手といえど、その3試合で奪った得点がゼロというのが寂しい数字なのは間違いない。

おそらく、それは劣勢の局面で攻撃のリズムを変えることのできる選手が、MF江坂任のみになっていることも大きいのだろう。これはオルンガもいた昨季から垣間見えていたことだが、柏はリードを許した状況からなかなか守備に重心を置いた相手のブロックを崩すことができていない。単調な攻撃に終始する場面も少なくなく、チャンスを窺うのはほとんどの場合で相手が敷いた守備網の外から。積極的にボールに触れて状況を打開できる選手が少ないのは、以前からファンも薄々感じていたはず。

つまり、今の柏には劣勢の状況から試合の流れを変える“ジョーカー”的な選手が不在なのだ。新加入の外国人選手がまだ合流できていないという事情はある。18日には政府が特例で入国を許可する方針を打ち出したものの、彼らがチームへフィットするのを気長に待ってもいられない。

そんな状況のなか、本来であれば期待したいのはFW神谷優太あたりだろう。しかし、彼は今季一度もベンチ入りを果たすことができていない。ネルシーニョ監督も今いる選手でなんとか手を打ってはいるのだが、前線で積極的にボールに絡むことができる選手というのは今の柏においてやはり少ない印象を受ける。

だが、そんな柏に頼もしい選手が帰ってきた。17日に行われた鳥栖戦で怪我から復帰を果たしたMFマテウス・サヴィオだ。ブラジル世代別代表歴もある彼は、足元の技術に優れ、積極果敢なドリブルを得意とする選手。得点にこそ絡むことはできなかったが、この鳥栖戦では26分間のプレイながら随所にアグレッシブさを見せてくれた。閉塞した状況を途中投入から打開できるような選手が欲しかった柏にとって、M・サヴィオは非常に重要なカードになるかもしれない。そんな予感がした人も少なくはないはずだ。

「彼自身、練習も合流したてでまだコンディション的には難しい状況かと思いますけど、前への推進力であったり、1人で打開する力というのはチームの中でも抜けていると思いますね。彼がここから試合勘を取り戻してコンディションを上げていくというのは、レイソルにとって間違いなく良い力になると思います。それに半年以上ぶりの試合で、あれだけチームのために戦ってくれたというのはすごく心強かったです」

鳥栖戦後、主将を務めるMF大谷秀和もM・サヴィオに関してはこのように語っている。本人も「まだフィジカル面が100%ではありません」と話していただけに、次節・清水エスパルス戦でどのような起用法になるかは不透明だが、チーム内でも彼に対する期待感は高いようだ。

ここまで攻撃に関して少し不安要素の残る太陽王だが、M・サヴィオはそういった嫌なムードを払拭する存在となれるか。23歳のブラジル人MFには、柏を救える力がある。

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