加入当初の低評価覆した名手たち キャラガーが思い出す“スロースターター”

かつてリヴァプールで活躍したシソコ(左)とハマン(右) photo/Getty Images

移籍直後のパフォーマンスには疑問も

サッカー選手にとって、移籍というものは本当に難しい決断だ。自身を取り巻く環境がガラリと変わったことで調子を落とし、前所属クラブ時代に見せていた輝きを突如として失ってしまうこともある。場合によっては、たった数試合で“失敗補強”の烙印を押されてしまうこともあるだろう。実力はありながらも、最初の躓きが尾を引いて真価を発揮できなかった選手も少なくない。

しかし、その一方で最初こそ思うようなパフォーマンスを発揮できずとも徐々にその評価を覆していった選手がいる。今ではレジェンド級の扱いを受けている名手の中にもそういった選手は少なくない。長くサッカーを見ている人であれば、何人かそのような選手は思い出せるのではないだろうか。かつてリヴァプールで活躍したジェイミー・キャラガー氏にも思い当たる元同僚が何人かいるようで、同氏は英『Sky Sports』に対して自身がそれに当てはまると感じた選手を2名挙げている。

「モハメド・シソコは最終的に我々の中盤で本当に良い選手になった。技術面に関してはそれほどだったけれど、破壊的なプレイヤーだったよ。でも、合流してから最初に行った数回のトレーニングでは、彼のボールの扱い方がすごく拙かったことを覚えているよ。人々は新加入選手がどんな選手なのかを常に気にしている。それはどのトップクラブの選手であっても同じさ。誰かが新しくやって来て、最初に数本のパスを見てみるのさ。それがうまくいかないようだと、僕らは『彼は何しに来たんだ?』って顔を見合わせたものさ。合流から間もないシソコは、まさにその1人だったと思うよ」
「ディートマー・ハマンもその例に当てはまる選手だったよ。最初のシーズンは『どうしてこんな選手のためにクラブはお金を投じたの?』って感じだった。でも、ハマンがどんな仕事ができるのかを示すのには、少し時間がかかっただけだった。その後、彼はジェラール・ウリエとラファエル・ベニテスの下で一時代を築いたんだ。最初期の彼に僕らは間違いなく物足りなさを感じていたけどね」

キャラガー氏が挙げたのは、2005年と1999年にそれぞれリヴァプールへやって来たシソコ氏とハマン氏。同氏は両者の加入当初のパフォーマンスには当時かなり疑問を感じていたようだ。

しかし、そんな加入当初の低評価も最終的には見事に払拭してみせた2人の名手。スポーツ界では「補強の評価ができるのは2,3年後」なんて話もよく耳にするが、まさにその通りと言えるだろう。

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