EURO2020予選も終盤戦に突入し、徐々に本大会出場を決めるチームが出てきた。今月のノルウェー戦、スウェーデン戦の両方を1-1で引き分けたスペイン代表も、グループFで勝ち点を20まで伸ばして本大会出場を決めた。グループの顔ぶれから考えれば、スペインの本大会出場は妥当な結果だ。
しかし、盤石な戦いばかりだったわけではない。特に今回はノルウェー、スウェーデンの両方と引き分けており、スウェーデン戦にいたっては後半アディショナルタイムのゴールで何とか同点に追いつく展開だった。来年の本大会までにチームを進化させなければ、優勝は難しいだろう。
スペイン『MARCA』は、本大会までにいくつかやるべきことがあると指摘する。
まず1つは得点力不足の解消だ。ダビド・ビジャ、フェルナンド・トーレスの2人が全盛期だった頃に比べると、今のスペインは得点を奪う武器が明らかに少ない。センターフォワードも固定されず、同メディアもチャンスを作るだけで得点が増えてこないと問題視している。本大会までに誰かが頼れる点取り屋として名乗りを上げなければならない。
またセンターフォワードに限らず、ベストイレブンもまだ決まっていない。前任のルイス・エンリケ、現在指揮を執るロベルト・モレノは、これまで49人もの選手を代表へ招集している。アンドレス・イニエスタやジェラール・ピケといったベテラン勢がチームを去り、まだベストイレブン探しに試行錯誤しているところがある。本大会までにチームが1番機能する形を見つける必要があるだろう。
その中でDFセルヒオ・ラモスの相棒も決めなければいけない。これはピケが代表を去ってから続いている問題で、守備もまだ盤石とは言えない。ディエゴ・ジョレンテ、イニゴ・マルティネス、ラウール・アルビオル、マリオ・エルモソ、ウナイ・ヌニェスと候補者は多く、現段階ではまだ決まっていない。
シャビ・エルナンデス、イニエスタらを軸に戦っていた頃に比べると、スペイン代表の哲学も変わってきている。個の能力が高い選手は多いが、それをチームとしてどう活かすのか。モレノにとってはこれからが本当の勝負だ。
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