今季、大胆な選手の入れ替えを行なっているリヴァプール。特に中盤は多くの選手を放出したため人員の補充が必要で、アレクシス・マックアリスター、ドミニク・ショボスライ、遠藤航など新たな選手をチームに迎え入れている。
FWコーディ・ガクポを中盤で起用したりといった形も試されており、いわばゼロに近いところからの再構築となるわけだが、そんななかでもショボスライは間違いなく定位置を掴むのではと思わせるプレイぶりを見せている。
データを見てみると、チームの中盤でもっともボールを動かしているのはショボスライだ。タッチ数は中盤の選手でトップの「141」。パス数も同じくトップで「100」。成功率は87.7%となっている。また、ボールキャリーの距離が「424ヤード」となっており、これはチームでもっとも長い。たった2試合の結果だが、ショボスライがどんな選手なのかを早くもデータが示しはじめている。(データは『FBREF』より)
走って戦える選手だがテクニックも持ち合わせるのが恐ろしいところで、ボーンマス戦では見事な足元のスキルを見せ、PKを奪取した。若くしてハンガリー代表の主将を務める実力を、プレミアでもさっそく発揮している。
ショボスライの加入まで、リヴァプールに在籍した最後のハンガリー人選手はGKアダム・ボグダンだった。ハンガリー代表でショボスライと共闘した経験ももつボグダンは、その巨大な才能について『Mirror』に語っている。
「彼はスターになるために生まれてきた。彼はハンガリーがここ数年で手に入れた最大の才能だが、おそらく世界全体で見ても同じだ。そして、彼はそのプレッシャーにおびえていない」
「フットボール界での彼の親友のひとりはアーリング・ハーランドだけど、彼(ショボスライ)は彼(ハーランド)と似た考え方を持っていると思う。彼はあまり怖がらないし、緊張もしない。プレッシャーがかかるほど、パフォーマンスが向上するんだ」
ボグダンも絶賛するその才能。現状リヴァプールの中盤に絶対的なレギュラーはいないが、ショボスライはそこにもっとも近い位置にいるのではないか。ショボスライが今季プレミアでどこまで存在感を見せるか、注目したい。