需要が高そうなエイブラハム
夏の移籍市場ではローマのイングランド代表FWタミー・エイブラハムの動向にも多くの注目が集まりそうだ。プレミアリーグの複数クラブが彼の獲得に興味を抱いているという。
チェルシー下部組織出身の選手であり、2019-20シーズンにはトップチームで公式戦18ゴールを奪う活躍を見せたエイブラハム。しかし、指揮官がフランク・ランパード監督からトーマス・トゥヘル監督に代わってからは負傷なども重なって大きく出番を減らし、2021年にローマへと完全移籍。今季はここまで公式戦33試合に出場し7ゴールという成績に留まっているが、昨季は52試合に出場して27ゴールをゲット。ローマのUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ制覇にも大きく貢献した。
英『inews』によると、そんなエイブラハムを獲得するためにエヴァートンとアストン・ヴィラが1月の移籍市場でローマにアプローチをかけていたようだが、これを拒否されていたという。その一方、ローマは夏の移籍市場に向けてエイブラハムに6700 万ポンド(約109億円)という値札を付けたようで、エヴァートンとアストン・ヴィラは引き続き彼の獲得に興味を持っているようだ。
ちなみに、6700万ポンドはチェルシーがエイブラハムの買い戻し条項を発動する際に必要な金額であり、これはローマがチェルシーから彼を獲得した際の移籍金3400万(約56億円)ポンドのほぼ倍額となっている。
1月末に指揮官がショーン・ダイチ監督に代わったエヴァートンでは、FWドミニク・カルバート・ルーウィンがなかなか万全の状態にならないためストライカーの補強が求められている。また同メディアによると、アストン・ヴィラはエイブラハムがローンで在籍していた2018-19シーズンから長期的に彼を支持しているようで、欧州カップ戦出場を目指すウナイ・エメリ監督のためにも移籍市場でさらなる支援を行いたいという考えのようだ。
イタリアの地でさらなる成長を遂げたプレミアリーグ経験者のエイブラハムがチームに加われば、エヴァートンやアストン・ヴィラにとっては大きな戦力強化となるだろう。同メディアはマンチェスター・ユナイテッドも彼の動向を注視していると伝えており、ストライカー不足に悩むチェルシーが買い戻し条項を発動する可能性も大いにありそうだが、エイブラハムの獲得に成功するクラブは現れるのか。