3トップ、あるいは1トップを採用するチームが増えていることもあるが、世界的に強力2トップコンビは減少傾向にあるのかもしれない。
例えばドイツ・ブンデスリーガでは、2008-09シーズンを制したヴォルフスブルクでエディン・ジェコとグラフィッチの2トップが猛威を振るった。当時は長谷部誠もチームに所属していたが、チームの主役はあくまでもジェコ&グラフィッチだ。このシーズンは2人だけでリーグ戦54ゴールを稼ぎ出し、見事チームをリーグ制覇へ導いた。
さらに内田篤人がいた頃のシャルケでは、クラース・ヤン・フンテラールと大ベテランのラウール・ゴンザレスが良い関係を築いていた。2010-11シーズンにはラウールがリーグ戦で19ゴール、フンテラールは13ゴール奪っており、当時はチャンピオンズリーグでもベスト4に入る大快進撃を見せてくれた。
独『Sport1』は、当時に比べて現代のブンデスリーガでは名物2トップが減ってしまったと嘆く。確かにジェコとグラフィッチのコンビなど、2人だけで攻撃を完結させてしまうほどのデュオは減ってしまった印象だ。
だからこそ、同メディアは昇格組となるシャルケとブレーメンに期待している。両チームとも昨季は2トップの力で1部昇格を勝ち取ってきたからだ。
シャルケの場合はベテランのシモン・テロッデとマリウス・ビュルターだ。テロッデは昨季リーグ戦30ゴール、ビュルターは10ゴールを挙げており、どちらも攻撃の主役だ。テロッデは192cm、ビュルターは188cmと両者サイズもある。
昨季のシャルケは[4-2-3-1]なども使用していたため2トップで固定していたわけではなく、テロッデの相棒にマーヴィン・ピエリンジャーが入ることもあった。しかし、同メディアはテロッデとビュルターのコンビに大きな期待をかけている。
ブレーメンでは20ゴールを挙げたマーヴィン・ドゥクシュと19ゴールを挙げたニクラス・フュルクルクのコンビが軸だ。こちらの方が2トップ色は強いかもしれない。
両チームとも世界的に有名なクラブではあるが、新シーズンは互いに昇格組としてブンデスリーガ1部を戦うことになる。苦しい戦いになると予想されるが、その中で勝ち点を稼ぐには前線のデュオに頑張ってもらうしかない。
果たして両チームの2トップは昇格1年目から結果を出していけるのか。ブンデスリーガでの再びの名物2トップ誕生に期待だ。