首位シティを苦しめる天敵たち 年々成長するクリスタル・パレスら下位クラブの躍進

重要な場面で勝ちきれなかったマンチェスター・シティ photo/Getty images

今季は3クラブに勝ち越すことができなかった

2位リヴァプールの猛追もあり、負けられない中で行われたマンチェスター・シティ対クリスタル・パレスの一戦は0-0のドロー決着となっている。首位シティとしては勝ち点70ポイントに到達するも、リヴァプールとの差は4ポイント。リヴァプールは消化試合が少なく、17日のアーセナル戦に勝利すれば勝ち点差は1ポイントとなる。

勝ち点を落としたシティだが、対パレスはシーズンを通して負け越しとなった。前回対戦の第10節ではアイメリック・ラポルトの退場もあって0-2で黒星を喫している。今節は前回対戦のような悪い内容ではなかったが、決定力不足が目立った。枠内シュート4本に、ジョアン・カンセロの左ポスト直撃弾などビッグチャンスを生み出したものの、ベルナルド・シウバやフィル・フォーデンらがことごとく外している。

ジョゼップ・グアルディオラが就任して以降、パレスは相性の悪い相手だ。昨季はシーズンダブルを達成しているが、一昨季は2-2のドロー、さらにさかのぼると2018年12月23日の対戦では2-3と負け、2017年の年末に行われたカードは0-0と引き分けている。優勝を目指す以上は確実に勝ち点を取りたい相手であり、今後は彼らを天敵とはしたくない。

天敵といえばトッテナムもシティは苦手としている。今季はシーズンダブルを食らっており、中央を固める守備とハリー・ケイン、ソン・フンミンからなる高速カウンターの前にいつも沈黙してしまう。さらに今季はパレス、スパーズに加えラルフ・ハーゼンヒュットル率いるサウサンプトンに2回引き分けている。

彼らに共通するのは守備での対応の上手さだ。対シティで散見されるのは5バック気味に後方を固めてはじき返すやり方であり、前述した3クラブはそれに加えてハイプレスを織り交ぜてくる。常に仕掛けてくるわけではないが、場面に応じて勇気をもって前進してくる。シティは難なくプレスをかいくぐれるが、一つのミスが命取りであり、ビルドアップで選手が高い位置を取る対シティであれば効果的な手段となる。

また、ボールを奪った際に簡単に前に蹴りださないことも共通している。パレス戦でもあったが、相手の攻撃を防いだ後は後方でパスを回し、コナー・ギャラガーらを起点に鋭いカウンターを仕掛けてくる。昨季のパレスには見られなかった動きだが、下位クラブとされる彼らでも年々選択肢は増えている印象だ。

依然プレミアでは首位だが、後半戦になるにつれて苦しいゲームが増えてきたシティ。リーグ戦ではブライトン戦の日程が未定となっており、次節は4月2日のバーンリー戦となる。

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