来夏のターゲットはライスではなくポルトガルの苦労人? 赤い悪魔が8回もスカウトを送るタックルモンスター

マンチェスター・ユナイテッドから関心を寄せられるジョアン・パリーニャ photo/Getty images

26歳と今が旬の選手だ

今季はクリスティアーノ・ロナウドを復帰させるなど、夏で大きく動いたマンチェスター・ユナイテッドだが、そこまで成果は出ていない。リーグ戦でも4位であり、ここからの連戦で勝ち点を落とすことも予想されている。

早くも来季に目を向けているのか移籍報道は盛んに行われており、特に中盤は補強が必須だといわれている。メインターゲットはウェストハムのデクラン・ライスだろう。23歳の若さ、ボランチに必要なビルドアップ、危機察知能力、守備力、走力を兼ね備えており、他のビッグクラブも欲しがっている。

しかし、問題は高額な移籍金であり、ハマーズの指揮官であるデイビッド・モイーズはライスについて「1億ポンドをはるかに超える価値を持つ」と発言するなど、豊富な財源を持つユナイテッドですら簡単に出せる金額ではない。さらに来夏は新監督の招聘やストライカー、守備陣など補強したいポジションが多く、彼一人にそこまで高額なお金は出せない。そこで候補に挙がっているのが、スポルティング・リスボンのMFジョアン・パリーニャ(26)だ。

スポルティングでキャリアをスタートさせるも、トップチームでは出番を得られず3度のローン移籍を経験した苦労人であるパリーニャ。それでも、37歳の青年監督であるルベン・アモリムに実力を認められ、現在はスポルティングでボランチを任されている。

リーグで3番目となる62回のタックル成功数を記録するパリーニャ。地上戦でのデュエル勝利数123回と高く、守備強度を上げてくれる存在だ。ビルドアップ面でも671本のパスを成功させ、成功率は86%と高い。とにかく走力を持つ選手であり、フレッジやスコット・マクトミネイに代わって中盤の柱となれるか。

英『Daily Mail』によればユナイテッドは以前からこのポルトガル代表MFに興味を示しており、すでに8回もスカウトを派遣しているという。2500万ポンドほどで獲得可能であるとされ、ライスの高額な移籍金を考えればこちらがお得かも知れない。問題点はライバルの多さであり、トッテナムやポルトガルとのパイプを持つウルブズ、豊富な資金力を持つニューカッスルで争奪戦が予想されている。

来夏に複数のポジションを補強すると考えると、パリーニャがターゲットとしては適している。ポルトガルリーグからプレミアへはB・フェルナンデスやマンチェスター・シティのルベン・ディアスのように早く適応した例が多く、彼がユナイテッドの中盤を安定させる存在になるのだろうか。

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