“1カ月”で終わってしまったオナイウ大爆発 リーグ戦696分間無得点の現状
日本代表での活躍も期待されるオナイウだが…… photo/Getty Images
開幕直後は見事なロケットスタートだったが……
今季開幕直後のゴールラッシュで一気に注目を集める存在となったはずが、フランス2部のトゥールーズに所属するFWオナイウ阿道の話題がパタリと止んでしまった。
今季より横浜F・マリノスからトゥールーズへ移籍したオナイウは昨年8月21日のディジョン戦でリーグ・ドゥ(フランス2部)初得点を記録すると、続くヴァランシエンヌ戦(1得点)、ル・アーヴル戦(1得点)、グルノーブル戦(2得点)と4試合連続得点を記録。開幕8試合で5得点を挙げることになり、トゥールーズのロケットスタートに貢献することとなった。
この時はなかなか結果が出なかった日本代表FW大迫勇也に代わって代表の前線に入るべきではないかとの意見もあったが、そうした声も今は聞こえてこない。それもそのはず、この9月13日のグルノーブル戦以降リーグ・ドゥでオナイウは得点を奪えていないのだ。
さらにチームの方も9月27日のカーン戦で初黒星を喫したあたりから勝ち点を取りこぼすようになり、結果の出ていなかったオナイウがベンチに回る機会も増えた。あのグルノーブル戦以降では、オナイウは696分間無得点だ。
昨年12月に行われたクープ・ドゥ・フランス3回戦のニーム戦では2得点1アシストと久々にネットを揺らしたが、リーグ戦の方では直近のポー戦でもフル出場しながら得点を奪えず。
チームの方も前半戦は首位を守っていたが、昨年10月頃より引き分けが増えたこともあって今は首位陥落。消化試合が1つ少ないものの、現在は勝ち点差1でソショーに首位を譲っており、トゥールーズは3位アジャクシオと並ぶ勝ち点38で2位だ。4位には勝ち点36のオセール、同じく勝ち点36の5位パリFCが近づいてきており、トゥールーズの昇格の行方は読めない。
トゥールーズの期待はリーグ・ドゥ得点ランキング1位のFWリース・ヒーリー(13得点)、12アシストでアシストランク1位となっているMFブランコ・ファン・デン・ブーメンに懸っている状態で、ここにオナイウが絡めていないのは少々残念だ。実質、リーグ・ドゥでのオナイウのブームは1カ月ほどで終わってしまったことになる。
日本としてはアジア最終予選を勝ち抜くためにもFWの枚数を揃えたいところだが、今のところオナイウをカウントするのは難しいか。セルティックでブレイクしたFW古橋亨梧とは評価に差がついており、オナイウとしては踏ん張りどころだ。
理想のシナリオとしてはトゥールーズをリーグ・アン昇格へ導き、自身も来季から1部で戦いたい。昇格を逃すわけにはいかず、チームも2022年のオナイウに期待していることだろう。