アフリカ注目GKはメンディだけじゃない 2021年《最多クリーンシート》の遅咲きGK

セビージャの守護神ブヌ photo/Getty Images

30歳にして迎える全盛期

1月9日よりアフリカ・ネーションズカップがスタートするが、今のアフリカで最も注目されているGKといえばチェルシーに所属するセネガル代表GKエドゥアール・メンディだろう。

チェルシーでのパフォーマンスから現世界トップクラスのGKと考えられており、シュートに対する反応速度は群を抜いている。最近はチェルシーの守備が不安定になってきているが、それまではクリーンシートを量産していた。

だが、アフリカで注目すべきGKはメンディだけではない。2021年に最多クリーンシート数を達成したGKが別にいるのだ。
その選手とは、セビージャでプレイするモロッコ代表GKヤシン・ブヌである。

欧州5大リーグでプレイするGKの中では、ブヌは2021年にクラブと代表を合わせた全コンペティションで32回のクリーンシートを記録している。これはマンチェスター・シティ所属のブラジル代表GKエデルソン・モラレス(30回)、セネガル代表のメンディ(29回)、レアル・マドリード所属のベルギー代表GKティボー・クルトワ(29回)、バイエルン所属のドイツ代表GKマヌエル・ノイアー(26回)を抑えて1位だ(数字は『Transfermarkt』より)。試合数に差があるとはいえ、ブヌの数字が見事なのは間違いない。

ブヌは欧州5大リーグでは遅咲きのGKで、モロッコの強豪ウィダード・カサブランカを経て2012年にはアトレティコ・マドリードのBチームへ加入。しかしトップチームで出番はなく、スペイン1部でようやく出番を得たのはジローナでプレイを始めた2017-18シーズンからのことだ。

セビージャでは2020年からプレイしており、30歳の今が1つの全盛期といったところか。モロッコ代表といえば前日本代表監督ヴァイッド・ハリルホジッチが指揮しているが、ブヌはそこでも守護神だ。

メンディだけでなく、ブヌの方も今のアフリカを代表する名手として注目していくべきだろう。モロッコには今年のワールドカップ出場の可能性もあり、そこでもブヌの攻守を見てみたいところだ。

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