後半戦の順位は読めない
ドイツ・ブンデスリーガは今季も荒れ模様だ。正確には、バイエルン以外が荒れている。
バイエルンは勝ち点43でがっちりと首位をキープしており、もう今季も優勝が見えてきた印象だ。2位ドルトムントが9ポイント差で追いかけているが、この差はそう簡単に縮まらないだろう。
面白いのは3位以下の戦いだ。現在3位にはフライブルクがつけており、18日には上位を争うライバルのレヴァークーゼンを2-1で撃破。フライブルクは昨季10位でフィニッシュしているクラブで、ここまで順位を上げてきたのは1つのサプライズと言えよう。
ただ、ブンデスリーガの面白いところは上位と下位の間にほとんど勝ち点の差がないところにある。フライブルクは勝ち点を29稼いでいるが、降格圏の16位に位置するシュツットガルトとは12ポイントしか勝ち点差が開いていない。首位バイエルンとは14ポイント開いているため、3位なのに降格圏のチームとの方がポイントが近いことになる。これは他のリーグではなかなか見られない現象だ。
例えばイタリア・セリエAの3位は勝ち点39を稼ぐミランだが、16位ヴェネツィアとは22ポイントの差がある。首位インテルとは4ポイント差で、本来はこういう形の順位表となるのが自然だ。
イングランド・プレミアリーグも3位チェルシーが勝ち点38を稼いでおり、16位のリーズ・ユナイテッドとは22ポイント開いている。
ブンデスリーガはバイエルンの力が飛び抜けているが、その他のチームは実力が拮抗している。下位に沈むチームが上位に位置するチームを倒したとしてもサプライズではないのだ。
今季もトップ4争いは荒れるはずで、まだまだ予想がつかない。16位シュツットガルトには日本代表MF遠藤航、DF伊藤洋輝が所属しているが、まだトップ4を狙うことも不可能ではない。降格の心配もすべきだが、同時に上位入りの夢を見てもいいのがブンデスリーガだ。
果たして後半戦も順位は激しく動くのか。バイエルンが強すぎることもあって優勝争いはあっさり決まってしまうところがあるが、トップ4争いはどのリーグよりも読みづらい激戦だ。