《パス成功率90%》を下回ったことがない怪物 ドイツ代表、クロースの穴は大きすぎる

EURO2020でも活躍したクロース photo/Getty Images

31歳で代表引退

EURO2020でベスト16敗退に終わり、来年のワールドカップ・カタール大会での巻き返しを狙うドイツ代表。

ハンジ・フリック率いる今のドイツも十分に強いが、1つ気になることがある。EURO2020を最後に代表引退を表明したレアル・マドリード所属MFトニ・クロースについてだ。

独『Sport1』は今もクロースがこの判断を後悔していないと取り上げているが、クロースはまだ31歳だ。年齢的にも技術的にも、まだまだ代表でプレイ出来るはず。
今季は怪我で出遅れたものの、ここまでリーガ・エスパニョーラでは全選手中最多の1試合平均83本のパスを記録。その成功率はリーグトップの95.1%と極めて高い。ただしクロースにとってこれは通常運転であり、レアルに加入してからはリーグ戦、チャンピオンズリーグの両方においてパス成功率90%を下回ったシーズンが1つもないという怪物なのだ。

EURO2020でもドイツはベスト16で敗れてしまったが、クロースは360分間のプレイタイムながら大会12番目に多い372本のパスを記録。1試合平均で見るとMFの中では最多の93本を記録しており、ドイツの攻撃を組み立てていたのはクロースだ。

中でもロングパスの精度は天下一品で、EURO2020でのロングパス成功本数はMFの中で1番多い32本を記録している。フィールドプレイヤーでこれを超えていたのはスペイン代表DFアイメリック・ラポルテ(37本)、イタリア代表DFレオナルド・ボヌッチ(47本)の2人のみ。

ドイツではバイエルンMFジョシュア・キミッヒがクロースに近い役割をこなせるが、まったく同じというわけにはいかない。クロースが抜けた影響は大きいだろう。

同メディアは来年のワールドカップまでにクロースの気持ちが変わる可能性はあると期待しているようだが、レアルでのパフォーマンスを見ればまだまだ代表でプレイできるだろう。バイエルンのGKマヌエル・ノイアーやFWトーマス・ミュラーなど今のドイツではベテラン選手の存在が大きく、クロースのカムバックを望むファンも少なくないはずだ(数字は『WhoScored』より)。

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