佳史扶は日本代表・長友の後継者にもなりうる? FC東京に続々と現れる優秀なSBたち 

大分戦後にインタビューに応じる佳史扶 photo/スクリーンショット

FC東京の系譜をしっかり受け継ぐ若き逸材

長友佑都や室屋成、小川諒也など、FC東京は近年、多くのサイドバックたちを日本代表へ送り込んできた。昨季はダブル中村(中村帆高と中村拓海)が頭角を現しており、FC東京には「優秀なサイドバックが多い」とイメージする方も少なくないのではないか。

彼らに共通して言えるのが、その攻撃センスだ。果敢なオーバーラップと豊富な運動量を駆使して上下運動を繰り返し、スキあらば相手の最深部まで侵入してクロスを上げる。FC東京の近年のSBは守備よりも、どちらかというと攻撃を武器とする選手が多い。そのため、クロスからチャンスを作る形は、ディエゴ・オリヴェイラを起点とした素早いカウンターアタックとともにFC東京が仕掛ける際の十八番であり、長きにわたりチームのストロングポイントの一つにもなっている。

そして、今季もそんなFC東京の攻撃的なSBの系譜をしっかりと受け継ぎ、花を咲かせようとする若き逸材が現れた。2001年9月生まれの19歳で、ガーナ人の父と日本人の母を持つDFバングーナガンデ佳史扶だ。左利きということもあり、主戦場は左SBである。

佳史扶はFC東京の下部組織で育ち、U-17日本代表やU-18日本代表といった世代別代表でもプレイ。昨年トップチームへの昇格を果たしたが、昨季はなかなか出場機会を得られず、リーグ戦2試合の出場にとどまった。しかし、今季はルヴァンカップで得たチャンスをしっかり活かす。カップ戦で長谷川健太監督にアピールすると、中村帆高の長期離脱もあって、リーグ戦でも直近3試合連続(スタメン出場は2試合)でピッチに立っているのだ。

好きな海外選手に「マルセロ」と「ガレス・ベイル」を挙げ、チーム内で負けない自身の長所として「アグレッシブさ」と口にするだけあり、やはり攻撃力が売り。まだまだ荒削りな部分は多いが、物怖じしないで縦にドリブルで仕掛ける姿勢や果敢な攻撃参加は魅力的で、大器の片鱗すら感じる。実際に先日の大分トリニータ戦では、相手が早い時間帯に退場者を出したことで数的優位な状況が長く続いた影響もあるかもしれないが、チーム最多のクロス数(6本)やドリブル成功数(3本)を記録(『SofaScore』より)。クロスから3点目の小川のゴールも誘発している。

また、マッチアップ相手にがむしゃらに食らいつこうとする姿も印象的で、まだまだ改善点はあるが守備面も決して悪くない。大分戦では8回中6回のデュエル勝利(東慶悟とともに最多)に、2回中2回の空中戦勝利を記録している。試合後に長谷川監督も「大分のクロス対応がポイントだったが、森重と一緒にうまく対応しながら相手のストロングポイントにもしっかり対応してくれた」と評価していた。

FC東京に続々と現れる優秀なSBたち。今後は佳史扶にも目が離せそうにない。将来的に日本代表をけん引していけるほどの逸材であり、なかなか長友の後継者が見つからない代表の左SBにおいても、FC東京の系譜をしっかり受け継ぐこの後輩がクラブの大先輩の後継ぎとなる可能性も十分にあるだろう。

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