偽9番では限界か チェルシー戦で分かったメンバーの重要性

偽9番でキーマンとなっているデ・ブライネ photo/Getty Images

枠内シュート1は少し寂しい

ジョゼップ・グアルディオラ就任以降、チャンピオンズリーグでベスト8の壁を破れていなかったマンチェスター・シティ。今季は準々決勝でボルシア・ドルトムントを撃破し、続くパリ・サンジェルマンを倒して念願のファイナルに駒を進めた。

その際にペップが選んだ戦術はケビン・デ・ブライネを最前線中央に置く偽9番だ。ストライカーを置かないこのスタイルは前線に流動性を生み、高い攻撃力を誇っていた。特にイルカイ・ギュンドアンと相性が良く、彼のダイナミックな上りはチームの一つの武器となっている。

しかし、偽9番のデメリットはメンバーの固定化にあると言える。特に前線の左からフィル・フォーデン、デ・ブライネ、リヤド・マフレズ、インサイドハーフにギュンドアン、ベルナルド・シウバが揃った際はPSG戦のような抜群の破壊力を生むが、チェルシー戦のようにメンバーの並びが異なると身を潜めてしまう。

後半にはデ・ブライネが負傷交代し、フォーデンが代役を買って出ていたが、ゴールネットを揺らせず。最後はカイル・ウォーカーがロングスローを、エデルソン・モラレスがロングフィードを蹴り入れていたが、前線にサイズのある選手がいないため跳ね返されることの繰り返しとなっていた。それをするのであればサイズのあるストライカーが必要となるがチームに該当する選手は在籍していない。

やはり、チームにはアトレティコ・マドリードのルイス・スアレスのような、バイエルン・ミュンヘンのロベルト・レヴァンドフスキのようなゴールゲッターが必要なのだろうか。トッテナム・ホットスパーのハリー・ケインが獲得の噂に上がっているように、来季のマンCは偽9番を捨てる可能性が高いだろう。

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