バイエルンにいたアメリカ期待の星を覚えているか MFへと進化した25歳

グロイター・ヒュルトで活躍するグリーン photo/Getty Images

2026ワールドカップへまだチャンスはある

チェルシーFWクリスティアン・プリシッチ、ドルトムントMFジョバンニ・レイナ、ブレーメンFWジョシュ・サージェント、バルセロナDFセルジーニョ・デスト、FWコンラッド・デ・ラ・フエンテ、ユヴェントスMFウェストン・マッケニーなど、今のアメリカ代表は若手が急成長している。

カナダ、メキシコ、アメリカの3国で共催する予定となっている2026年のワールドカップへ希望が広がっており、アメリカはダークホースとなる可能性がある。

若手が欧州のビッグクラブで活躍出来ていることは強みであり、やはりプリシッチがドルトムントで成功したことが大きい。あそこからアメリカのタレントが1つのブームになった印象があるが、プリシッチよりも前にブンデスにチャレンジしたアメリカ国籍の若者がいたことを覚えているだろうか。
2010年にバイエルンのユースへ加わり、2013年にトップチームデビューも果たしたアメリカ人MFジュリアン・グリーンだ。まだ10代だった2014年4月のメキシコ代表戦でアメリカ代表デビューを果たすなど、グリーンにかかる期待は大きかった。まだ25歳と若く、本来ならばアメリカ代表で主力になっている予定だったはず。

しかし、グリーンはバイエルンで定位置を確保できなかった。ハンブルガーSVへのレンタル移籍を挟み、2016年にはシュツットガルトへ完全移籍。そして2017年からはドイツ2部のグロイター・フュルトでプレイを続けている。当初描いていたビッグなキャリアとは違う流れになっており、アメリカのサッカーファンの中にはグリーンのことを忘れていた人もいるだろう。

それでも諦めるのはまだ早い。アメリカ代表には2018年以降招集されていないが、25歳という年齢を考えると2026ワールドカップを目指すことも十分に可能だ。

興味深いのは、グリーンがセントラルMFへポジションを移していることだ。バイエルンでデビューした当初はFWを務めることが多く、ウイングやセンターフォワードが主戦場だった。しかし米『ESPN』によると、グリーンは中盤の方がやりやすいとの感触があったという。

グロイター・フュルトではすっかり中盤のプレイヤーとなり、今季は2部で19戦7得点と結果を残している。アメリカ代表の中盤ではユヴェントスのマッケニーやライプツィヒのタイラー・アダムスなどがライバルとなりそうだが、先輩のグリーンはアメリカ代表へ食い込んでいけるだろうか。存在感は薄くなったが、6年ほど前までアメリカ期待の若き星だった男の復活に期待がかかる。

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