「今季はサプライズとなる可能性がある」
今季はいよいよ近年プレミアリーグで影響力を失っていた名門が暴れるシーズンとなるか。アーセナルが着実に勝てるチームへと変貌を遂げてきている。第3節で昨季王者のリヴァプールにこそ敗れてしまったが、ここまで3勝1敗という成績はスタートとして上々と言えるだろう。
それも昨季途中から指揮官に就任したミケル・アルテタ監督の力によるところが大きいだろう。ウナイ・エメリ前政権下で浮上していた問題点を同監督はうまく解決の方向へと持っていっており、今季は攻守にバランスの良いチームを作り上げている。ボールを保持するサッカーの基礎的な戦術が整理され、チーム全体がスムーズに動くようになった印象だ。まだゴール前でのアイデア不足は懸念事項との声もあるが、今の形を継続できれば時間の経過とともにそういった部分もさらに改善が見られるはずだ。
そんな、徐々にチームとしての完成度が増しつつあるアーセナル。状態の良さが見て取れる彼らには、かつてクラブを率いたアーセン・ヴェンゲル氏も大いに期待しているようだ。今季こそアーセナルがプレミアで影響力を取り戻すことになると、同氏は英『The Guardian』へ次のように語っている。
「今のアーセナルには良いチームスピリットがあると思う。彼らは今季成功を掴むチャンスがあると思っているよ。昨季以上の得点数を挙げるのはそれほど難しいことでない気がするな。それに、トップ4入りのチャンスも十分にあると私は見ているよ。今季のアーセナルはプレミアのサプライズになる可能性がある。彼らは移籍市場でうまくやり、守備陣を強化することに成功した。とても良いチームに仕上がっており、一見したところ弱点はないと思う」
明らかにここ数年とは期待感が違うアーセナル。はたしてヴェンゲル氏の予想通り、彼らは今季プレミアでサプライズを巻き起こすことができるのだろうか。2020-21シーズン、ついにノースロンドンの名門が再び上位争いに顔を見せることとなりそうだ。