クルトワも不安、セスクもジルーも脱落? チェルシー新指揮官サッリのスタイルに適応できる選手はいるか

チェルシーの指揮官に就任したサッリ photo/Getty Images

コンテとサッリではスタイルがまるで異なる

チェルシーはアントニオ・コンテに代わる指揮官としてナポリからマウリツィオ・サッリを引き抜いたが、2人は大きくタイプの異なる指揮官だ。例えば今年3月に行われたマンチェスター・シティとのゲームで、コンテは徹底した守備戦術を採用してポゼッション率28%と言う数字を残している。これは常に攻撃的なサッカーを志向するサッリの下では考えにくい戦い方だ。新シーズンのチェルシーは大きく戦い方が変わってくるだろう。

問題は、それにチェルシーの選手たちが適応できるかどうかだ。英『METRO』はサッリのスタイルに適応する選手がどれだけいるかポジション別に見ているが、まずGKティボ・クルトワに疑問があると指摘する。

サッリはナポリで足下の技術に秀でたぺぺ・レイナを起用しており、レイナは1試合平均27本のパス成功数を記録している。一方でクルトワはあまり足下の技術が高くなく、また前方へ果敢に飛び出してボールを処理するタイプのGKでもない。サッリがラインを高く保つサッカーを好むなら、クルトワの守備範囲と足下の技術は不安だ。
最終ラインも、ハイラインにする場合はスピードが求められる。同メディアはベテランのガリー・ケイヒルでは厳しいと見ており、スピードに不安のある選手ではサッリのスタイルに適応するのは難しいだろう。

中盤ではさっそくナポリから教え子ジョルジーニョを引き抜いたが、まだ不十分だろう。エンゴロ・カンテは良いとしても、セスク・ファブレガスやダニー・ドリンクウォーターのような選手はスピードが欠けており、サッリの要求に応えられないと同メディアは見ている。ジョルジーニョ、アレン、マレク・ハムシクらで構成されたナポリの中盤は質が高く、これと同じものを求めるなら補強が必要になってくるかもしれない。

前線はアルバロ・モラタに代わってオリヴィエ・ジルーが存在感を強めていたが、ターゲットマンのジルーが先発になる可能性は極めて低いと同メディアはバッサリ。ゴンサロ・イグアイン加入の噂もあるが、ドリース・メルテンスが最前線を務めたように同じベルギー代表のエデン・アザールを中央にコンバートする案もある。もっともアザールには退団説があるため、そうなれば最前線を任せられる即戦力が必要となってくる。モラタが復調すれば大きいが、サッリはどのような前線を思い描いているのか。

同メディアはコンテ流からサッリ流への変化が非常に大きなものと捉えており、選手が適応するにはそれなりの時間がかかるはず。1年目からプレミア制覇のような大きすぎるものを期待するのは難しいか。

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