赤い悪魔のキャプテンに迫る決断の時 アル・ヒラルが総額約321億円の超大型契約提示

去就が不透明なB・フェルナンデス Photo/Getty Images

揺れる主将

サウジアラビアの強豪アル・ヒラルが、マンチェスター・ユナイテッドの主将ブルーノ・フェルナンデスに対し、来週末までに移籍可否の最終決断を下すよう期限を設けたと『Daily Mail』が報じている。

30歳となったフェルナンデスには、週給70万ポンド(約1億3500万円)でサインボーナスや出来高を含めて年収6500万ポンド(約126億円)という破格の3年契約が提示されており、移籍金としても1億ポンド(約194億円)が用意されているという。

ユナイテッド側はキャプテンでありチームの中心選手であるフェルナンデスの売却を拒否しているものの、ヨーロッパリーグ決勝でトッテナム・ホットスパーに敗れ、来季チャンピオンズリーグ出場権を逃したことで約1億ポンドの収入を失う事態に直面している。さらにアディダスとの契約では出場権喪失による1000万ポンドの罰金が発生。リーグ順位も16位か17位に終わる可能性が高く、財政的な圧力は強まっている。

フェルナンデス自身も「クラブが資金調達を望むなら、それは仕方のないこと」と発言しており、移籍を完全には否定していない。アル・ヒラルは来月のクラブ・ワールドカップに向けてスター選手の確保を急いでおり、今後数日以内に最終オファーを正式提示。その後、72時間以内に返答を求める予定だという。

欧州大会のないシーズン、25%の給与カット、そして新指揮官ルベン・アモリムのもとでの再建への不確実性が、フェルナンデスを誘惑する可能性は十分にある。クリスティアーノ・ロナウドがアル・ナスル移籍後もポルトガル代表に選出され続けていることも、フェルナンデスの決断に影響を与えるだろう。

ユナイテッドは現在、事実上の「全員売却モード」に入っており、適正な価格が提示されればほぼ全ての選手に耳を傾ける構えのようだ。苦境に立つ名門ユナイテッド。クラブの再建は主将売却の決断から始まるかもしれない。

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