森保ジャパンの主役だった《三銃士》の未来 中島翔哉、南野拓実は今の2列目大サバイバルに割って入れるか

ウルグアイから4ゴールを奪った当時の森保ジャパン photo/Getty Images

4年半で代表の攻撃はガラリと変わった

6月の親善試合でエルサルバドル、ペルーを粉砕した日本代表。この2試合で計10ゴールを挙げることになり、日本のサポーターからも「面白い」と第二次森保ジャパンを評価する声が出ていた。

特に南米のクセ者チームであるペルーを4-1のスコアで撃破したのは見事で、日本の攻撃にはワクワクするものがあった。

ただ、第一次森保ジャパンのスタート時も似たような衝撃があった。2018年の10月に行われたウルグアイ代表との親善試合だ。
ペルーよりはウルグアイが格上かもしれないが、どちらも南米の強敵なのは間違いない。当時の日本はそのウルグアイを4-3と撃ち合いの末に撃破しており、この時も日本の攻撃が面白いと話題を呼んだ。

当時の森保ジャパンを前線から引っ張っていたのは、左の中島翔哉、トップ下の南野拓実、右の堂安律の『新・三銃士』だ。積極的に仕掛ける若き2列目の3人をサポートするのは、最前線に入る経験豊富な大迫勇也で、この4人を軸とした攻撃はサポーターを魅了した。

ウルグアイ戦では南野が2ゴール、大迫と堂安が1ゴールを決めており、中島の仕掛けも印象的だった。

しかし、あれからの4年半で代表の攻撃陣はガラリと形を変えている。南野はワールドカップ・カタール大会でベスト16入りに貢献したものの、所属するモナコでは結果を出せないままシーズンが終了。第二次森保ジャパンには絡めていない。

堂安は6月のゲームで10番を任されたが、右サイドでは伊東純也が急成長。スピードスターの伊東は森保ジャパンに欠かせぬ存在となっており、現段階では伊東が序列争いで一歩リードと見ていいだろう。

そして中島だ。第一次森保ジャパンで10番を任された中島は日本のファンタジスタと評されるほどドリブルがキレており、ポルトガルのポルティモネンセでも結果を出していた。しかしその後はカタールのアル・ドゥハイルへ向かってからもう一度ポルトガルに戻るなど、なかなか移籍先にフィットしなかった。

昨夏からはトルコのアンタルヤスポルでプレイしていたが、こちらも今月に契約を解除している。現在はJリーグ復帰案を含め、新天地探しの最中だ。

4年もあればチームカラーは変わるものだが、中島と南野はまだまだ中堅世代の28歳だ。年齢的には今から全盛期を作ることも可能だろう。

代表では左ウイングで三笘薫が大ブレイクし、若い中村敬斗もA代表に食い込んできた。トップ下では鎌田大地、久保建英が欧州で結果を出しており、この4年で日本の2列目はかなり豪華なものとなった。

このサバイバルに中島、南野がもう一度絡めれば、日本の攻撃陣はさらにレベルアップできるのではないか。3年後のワールドカップ2026へ、森保監督もサバイバルを望んでいることだろう。

この4年で日本のアタッカー陣が急激にレベルアップしているのは間違いなく、数年前では想像もできないほどタレントは揃っている。中島と南野も28歳と諦める年齢ではなく、クラブで結果さえ残せば代表への道は開けるはずだ。

2026年に森保ジャパンの2列目はどう変化しているのか。このスタメン争いは日本代表史上最も激しいものかもしれない。

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