イタリア代表はEURO2024予選グループステージで、イングランド代表と対戦。前半に2点を取られ、2-1と敗れたが、頼もしい逸材がデビューした。最前線のFWとして先発した23歳のマテオ・レテギだ。
イタリア代表の「9番」を誰に任せるかは、長くロベルト・マンチーニ監督を悩ませており、人選は定まらなかった。チーロ・インモービレか、ジャコモ・ラスパドーリか、ジャンルカ・スカマッカか。今回、マンチーニ監督が先発に抜擢したのは、アルゼンチン出身・ティグレでプレイする秘密兵器だった。
レテギは前半こそあまりボールに絡むことができずにいたが、後半56分のワンチャンスをものにする。ペッレグリーニからのボールを冷静にトラップして右足で流し込み、代表初先発で初ゴールを奪った。
1999年ブエノスアイレス生まれ。ホッケー・アルゼンチン代表監督の父カルロス・レテギ氏はリオ五輪で金メダルをとったことでも知られる。いわゆるアスリート一家の生まれだ。母方の祖父がイタリア出身であることから、イタリア代表の資格を持ち、今回マンチーニ監督自ら声をかけたのだという。
本人も16歳までホッケーのユース代表としてプレイしたという変わり種。欧州でのプレイ経験のないこの23歳は、イタリア代表に得点力をもたらす存在となれるだろうか。