ストライカーのセンスを見せて好機を演出 着実に成長続ける鹿島のエース

岩波をかわしてシュートを放った上田 photo/Getty Images

日本代表にも選ばれた上田

今季序盤戦のJ1でもっとも自身のパフォーマンスを発揮しているFWといえば、上田綺世だろう。これまでも自身の得点力を見せてきた上田だが、今季はそれに拍車をかける活躍でリーグトップタイのゴール数を記録。個の部分でも高い能力を発揮している。

2019年7月に鹿島へ正式加入した上田。ルーキーイヤーながら4ゴールを決め、シーズン開幕から帯同した2020年以降は2年連続で二桁得点を決めており、チームのエースとして成長を続けていた。そして今シーズンは鈴木優磨の加入もあり、2トップでコンビネーションの良さを十分に発揮すると、上田もストライカーとしてのセンスを見せて得点を量産。ここまで8ゴールを決めており、J1に昇格した京都サンガFCのピーター・ウタカに並んでJ1トップタイだ。

また自身のゴールだけでなく、自らのポテンシャルが得点につながったシーンも見受けられた。第14節の浦和レッズ戦では、上田に縦パスが入るとマークについていた岩波拓也の背後で受ける。遅れてシュートブロックに入った岩波に対してフェイントでかわすと、強烈なシュートを放ってゴールを狙っていく。シュートは西川周作に防がれたものの、こぼれ球を拾ったアルトゥール・カイキが詰めて先制点を決めた。

守備陣の間で前傾でパスを受けた上田は、岩波の背後へ動き出すことで守備の対応を遅れさせ、さらに滑り込んだ相手も予測してかわすという上手さを見せつけた。ゴールこそ奪えなかったが、上田個人の力だけで浦和守備陣を破壊していく強さとセンスを披露している。今季はピーター・ウタカと熾烈な得点王争いを繰り広げており、彼らの競争にも注目したい。

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