EUROでオウンゴールが多すぎる “二桁”に達した原因はどこにあるのか

オウンゴールを喫してしまったフンメルス photo/Getty Images

W杯・ロシア大会に続いて二桁オウンゴール

理屈だけでは説明できないプレイもあるが、大きな盛り上がりを見せているEURO2020にて目立つのがオウンゴールの多さだ。

ドイツ代表DFマッツ・フンメルス、ポルトガル代表DFルベン・ディアスら世界的なセンターバックも不名誉な形でスコアシートに名前を刻んでしまったが、今大会は準々決勝まで消化した時点でオウンゴールの数が10点もある。試合数が増えたことも考慮すべきだが、この数字はEUROの歴史上最多だ。

確かな原因を見つけるのは難しいが、兆候は2018年のワールドカップ・ロシア大会からあった。当時もオウンゴールが目立ち、最終的にはオウンゴールが12回も生まれている。これはワールドカップの歴史上最多だった。

これだけ短い間にワールドカップとEUROで連続してオウンゴール数の記録が塗り替えられるのも珍しい。やはり何らかの原因があるのだろう。

英『FourFourTwo』も指摘しているが、1つはサイドを深く抉ったところからのクロス精度が向上していることが挙げられる。GKとセンターバックのちょうど間に低くて速いクロスを蹴ることが徹底されており、守備陣の対応が難しくなっているのは間違いない。

ドイツのフンメルス、ポルトガルのディアス、トルコ代表のメリフ・デミラルのオウンゴールはこの形で、ゴール方向へ戻りながらのクロスボール対応は一流センターバックでも難しい。

もっとも、バックパスを後逸してしまったスペイン代表GKウナイ・シモンのプレイのように説明がつかないものもある。GKにも足下の技術が求められるようになり、ビルドアップに加わる機会が増えたことでGKのミスが起きやすくなっている側面はあるかもしれない。

いずれにしても、これだけオウンゴールが増えているならば対策が必要だろう。不運なオウンゴールもあるが、センターバックやサイドバックの処理能力が低下したと考えることもできる。EUROではハイレベルな戦いが続いているものの、チェコ戦でハンドを犯してしまったオランダ代表DFマタイス・デ・リフトのように一流DFらしからぬミスも目につく。

ワールドカップ・ロシア大会、EURO2020ともにオウンゴールが得点王になっているのは気がかりだが、来年のワールドカップ・カタール大会でもこの傾向は続くのか。今大会でも奇妙な注目を集めることになってしまった。

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