的中した浮嶋采配に、メリハリのある守備 ベルマーレがレッズ戦で示した“成熟度の高さ” 

ベルマーレは2度ビハインドを背負うも、巧みに試合の主導権を手繰り寄せた(写真はイメージ)photo/Getty Images 

レッズ陣営のビルドアップミスを誘う

明治安田生命J1リーグの第18節が20日に行われ、湘南ベルマーレが浦和レッズに3-2で勝利した。

ベルマーレが2度リードされながら逆転勝利にこぎ着けた要因のひとつが、ハイプレスと自陣への撤退守備を巧みに使い分けたこと。この日も[3-1-4-2]という布陣でスタートし、キックオフ直後から相手の4バックに対してウェリントンとタリクの2トップ、畑大雅と高橋諒の両ウイングバックを起点にチェイシングを行ったものの、レッズ陣営にハイプレスを掻い潜られる場面が増えたことを受け、自陣で[5-3-2]の守備ブロックを敷く戦い方へシフト。レッズは9分のFWキャスパー・ユンカーのゴールで先制したが、この得点以降はベルマーレの[5-3-2]の守備ブロックに手を焼き、パスワークが手詰まりになる時間帯が長かった。

先制された後も[5-3-2]の守備ブロックでレッズの攻撃を停滞させ、拮抗した試合展開に持ち込んだベルマーレは、相手の一瞬の隙を見逃さず。27分のMF山田直輝の同点ゴールは、相手のゴールキックからのビルドアップをハイプレスで仕留めたことで生まれたもの。自陣ペナルティエリア内でボールを受けたレッズのMF金子大毅の横パスを、ウェリントンがインターセプトしたことでベルマーレの速攻が始まったが、最終ラインに降りてきたボランチからサイドに展開するという、レッズの今季のビルドアップのパターンを読み切ったうえでのハイプレスが功を奏した。

52分すぎに浴びたロングカウンターからユンカーにゴールを奪われ、またもビハインドを背負う展開となったが、ここからベルマーレの浮嶋敏監督の采配が冴えわたる。同監督は61分に、畑と高橋のサイドを交換。それまで右サイドで起用されていた畑は縦方向へのドリブルを繰り返していたが、左サイドに移ったことでカットインからの右足でのシュートやクロスを狙いやすい恰好となり、相手DFにとっても対応が難しい形に。70分のウェリントンの同点ゴールは、左サイドにいた畑がカットインすると見せかけて、右足でクロスを送ったことで生まれたものだった。

また、後半に投入されたDF岡本拓也、MF名古新太郎、MF梅崎司、FW町野修斗の4人が、87分の決勝ゴールに関与。町野のプレスが相手GK鈴木彩艶のパスミスを誘い、このボールを名古が回収。名古からのパスを左サイドで受けた梅崎がクロスを送ると、ペナルティエリアにこぼれたボールに岡本が反応し、左足でのシュートでゴールを挙げた。

2失点こそ喫したものの、メリハリのある守備で試合をコントロールし、逆転勝利に繋げてみせたベルマーレ。途中投入されたMFオリベイラを含む計5人も、鋭い出足で相手のビルドアップを妨害し続け、攻撃にも積極的に絡んだ。相手の出方や戦況に応じて守備のやり方を変えられるまでに成熟したベルマーレから、上位進出の予感が漂っている。





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