全てアーセナル時代の方がよかった
今冬にアーセナルからマンチェスター・ユナイテッドに移籍したFWアレクシス・サンチェスはどうしてしまったのか。加入から10試合をこなして僅か1得点。これは期待とは程遠いものだ。英『Daily Mail』も何が起きているのかと特集しているが、スタッツで見るとその苦戦ぶりが分かってくる。
まず1試合平均のチャンスメイク数は、アーセナル時代の3.05から1.53まで低下。1試合平均のシュート本数も4.12本から2.21本と半分近くに減っている。これはチームスタイルに左右される部分もあるが、サンチェスが違いを作り出せていないことに変わりはない。指揮官ジョゼ・モウリーニョはサンチェスに強引にでも決定機を作り出してほしいと期待をかけていたはずだ。
さらに気になるのは以前から指摘されているボールロストの多さだ。大きな期待を背負っているために何か特別なプレイをしようと意気込みすぎているのかもしれないが、サンチェスはマンU加入以降ボールロストの数が異様に多い。ハダーズフィールド・タウン戦では36度もボールロストしていたが、ここまで合計842分間プレイしてボールロストは247回に達している。
元よりサンチェスはボールを持つ時間が長いタイプの選手だが、これはやや多すぎだろう。不用意にボールを失えばカウンターを喰らう危険があり、サンチェスの加入がチームにとってプラスだったのか非常に疑わしい。モウリーニョは今季は我慢が必要と擁護していたが、適応に予想以上の時間がかかっている。