ここ数日、Jリーグのクラブが韓国のKリーグから選手を獲得するケースが続いている。ACLで浦和レッズと乱闘騒ぎを起こしたことでも話題となった済州ユナイテッドからはFWマルセロ・トスカーノが大宮アルディージャに移籍。さらにセレッソ大阪などでも活躍した全北現代モータースMFキム・ボギョンが柏レイソルに移籍し、2年ぶりにJの舞台へ復帰することが決まった。サガン鳥栖も24日にリオデジャネイロ五輪で主力だった蔚山現代DFチャン・スンヒョンの獲得を発表し、ガンバ大阪も7月1日より城南FC所属の韓国代表FWファン・ウィジョの獲得を発表している。
また、5月に発表された韓国代表メンバーのGKは鹿島アントラーズのクォン・スンテ、ヴィッセル神戸のキム・スンギュ、セレッソ大阪のキム・ジンヒョンと4人中3人がJリーグでプレイする選手だった。こうした流れに、韓国メディアは危機感を覚えている。
『朝鮮日報』はKリーグの選手が立て続けに引き抜かれたことを取り上げており、マルセロやチャン・スンヒョンなどいずれもクラブにとって重要な選手だったと指摘。そうした選手が引き抜かれたことを嘆いている。Jリーグはイギリスのパフォーム・グループとの契約によって10年で2100億円にもなる放映権収入を得ることになっており、韓国側は資金の増したJリーグがKリーグから優秀な選手を引き抜いていく流れを恐れている。
同メディアは「当分の間韓国の選手がJリーグに進む流れは続くはず。これはKリーグの競争力低下を招くだろう」と危機感を募らせている。これはアジアチャンピオンズリーグなどの戦いにも影響を与えるはずで、ここ数日続いたJリーグへの移籍ラッシュに韓国サイドもショックを受けているようだ。