不調マンUの救世主に? 80億ポンドで完全買収計画が再燃か「グレイザーは売却に前向き」

カタール資本のユナイテッド誕生か Photo/Getty Images

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再燃する争奪戦

混迷を極めるマンチェスター・ユナイテッドの経営に、新たな地殻変動が迫っている。カタールのシェイク・ジャシム氏が、約80億ポンド(約1兆6000億円)を投じてクラブの完全買収に乗り出す可能性が再浮上した。

『Football Insider』のポッドキャスト『Inside Track』に出演した元エヴァートンCEOのキース・ウィニス氏が明かした内容によれば、ここ数週間で「シェイク・ジャシム再登場」の噂が現実味を帯びてきたという。

「シェイク・ジャシムがまた戻って来るかどうか尋ねる電話が2度あった」と同氏は語り、「サー・ジム・ラトクリフの引き起こした混乱を見てきたから、彼も今がその時だと判断するかもしれない」と指摘した。
現在ユナイテッドは、サー・ジム・ラトクリフが率いるINEOSグループによる株式25%取得から18ヶ月が経過。しかし進展は乏しく、財政再建と称した極端なコスト削減はスタッフやファンとの距離を広げる結果となっている。さらに、2025−26シーズンは10年以上ぶりに欧州カップ戦への不出場が決定。クラブ内外の不満は頂点に達している。

こうした中、クラブ筆頭株主であるグレイザー家の“ドラッグ・アロング・ライツ”(少数株主に対し、売却への同調を強制できる権利)が今後数か月で発動する可能性がある。これにより、ラトクリフ側も持ち株を手放さざるを得なくなる展開が現実味を帯びてきた。

シェイク・ジャシム氏はかねてより「クラブの全債務を帳消しにし、ニューヨーク証券取引所からの上場廃止」を公約として掲げていた。ウィニス氏によれば、今回の再オファーは70億から80億ポンド規模になる見通しで「NFLのフランチャイズが100億ポンド規模で取引される現在、ユナイテッドもそれに匹敵する価値がある」と語っている。

すでにグレイザー家の一部は売却に前向きとの見方もあるが、クラブに変革を求めるファンにとって、今回の報道は久々の光明となるかもしれない。

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