吉田麻也も為す術なしの衝撃“6ゴール” 原口所属のウニオンはなぜこれほど強いのか

ゴールを喜ぶベッカー(左) photo/Getty Images

バイエルンと並んで無敗スタート

王者バイエルンと同じ3勝1分の無敗スタート。原口元気の所属するウニオン・ベルリンが強い。

昨季も5位に入るなど印象的なチームではあったが、その勢いは今季も続いている。開幕節でライバルのヘルタ・ベルリンを撃破すると、ライプツィヒ相手にも2-1で勝利。そして27日に行われた第4節のシャルケ戦では6-1と攻撃陣が爆発。シャルケには日本代表DF吉田麻也が所属しているが、吉田もウニオン・ベルリンの勢いを最後まで止められなかった。

ウニオン・ベルリンはなぜこれほど強いのか。理由の1つとしては、堅守速攻の精度が高い。中堅クラブらしくウニオン・ベルリンはチームとしてやるべきことをはっきりとさせており、まずは3バックを軸に堅い守備ブロックを築くところから始める。守備時には5バックとなり、その守備は粘り強い。原口はインサイドハーフに入ることが多いが、そこでも第一の仕事は守備に走ることだ。
そしてボールを奪えば、シンプルに2トップを活かしてくる。やるべきことがはっきりしていて、ここにも迷いがない。しかもウニオン・ベルリンの2トップが強力なのだ。

すでに今季リーグ戦で4ゴールを挙げているスリナム代表のFWシェラルド・ベッカー、今夏にスイスのヤングボーイズから獲得したアメリカ代表FWジョルダン・シエバチュの2人はどちらも身体能力が高く、堅守速攻のスタイルに合っている。

ベッカーはよりスピードがあり、ドリブル突破も得意だ。一方のシエバチュは190cmのサイズがあり、強引にボールを持って前を向く力強さがある。どちらもカウンターサッカーに向いていて、この2人だけで攻撃を完結させることも可能だ。

今夏にはナイジェリア代表FWタイウォ・アウォニイがノッティンガム・フォレストへ移籍したが、ウニオン・ベルリンは素早くスイス国内リーグで得点王を獲得していたシエバチュを補強。この動きもスムーズで、ウニオン・ベルリンは昨季以上の完成度を感じさせる。

開幕4試合で無敗スタートを切ったのはバイエルンとウニオン・ベルリンの2チームのみ。そして9月3日には両チームの直接対決があり、ホームで戦うウニオン・ベルリンが王者バイエルンを潰す可能性も十分にあり得る。キレ味抜群の堅守速攻は一見の価値ありだ。

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