ウルグアイ代表といえばサッカー界を代表する古豪だが、1994年のワールドカップ・アメリカ大会と1998年のフランス大会は南米予選敗退となるなど、苦しい時期も経験している。
2002年の日韓大会には出場できたが、この時は1勝もできずグループステージ敗退だ。そして2006年のドイツ大会は再び南米予選を突破できず、ウルグアイの評価は落ちたと言える。
それが変わったのは2010年の南アフリカ大会からだ。ここで一気にベスト4へ入る大躍進を見せ、強いウルグアイが戻ってきた。当時のエースはディエゴ・フォルランだが、ここから1つの黄金期が始まったと言っていい。
フォルランの後輩であるルイス・スアレス、エディンソン・カバーニの2人も世界トップクラスのストライカーとなり、2014、2018年大会でもグループステージ突破を達成。古豪ウルグアイの評価を取り戻すことに成功した。
しかし、この黄金期も終わりは近い。今年のカタール大会へ向けた南米予選は苦しみながら突破を決めたが、エースのスアレス(35)、カバーニ(35)はこのカタール大会が最後となるだろう。
下の世代にはベンフィカのダルウィン・ヌニェス、バレンシアのマキシ・ゴメスらがいるが、ウルグアイではまだスアレスとカバーニの方が序列は上だ。ビッグクラブから注目されている22歳のヌニェスも、今回の南米予選では1ゴールしか挙げていない。まだまだスアレスやカバーニの存在感には及ばない。
世代交代も叫ばれるが、ウルグアイは今回のカタール大会まではベテランとなった黄金世代に託すつもりだろう。最終ラインには36歳のディエゴ・ゴディンが構えており、この南米予選でもキャプテンマークを巻いて17試合こなしている。クラブでの状況に関わらず、ウルグアイはゴディンをディフェンスリーダーで固定しているのだ。
今回のカタール大会を終えれば本格的に世代交代が始まるはずで、また苦しい時間がやってくるかもしれない。しかし、ウルグアイは黄金世代に頼らずにはいられない。絶対的エースのスアレスもこの南米予選で8ゴールを挙げており、同国史上最強のストライカーと言っていい。
スアレス、カバーニ、ゴディンのベテラン三銃士は明らかにピークを過ぎており、カタール大会が最後のワールドカップとなる可能性は高い。もちろん目指すは優勝だが、黄金世代は集大成となるカタール大会でどんな戦いを見せてくれるか。