約100億越えの移籍は話題を呼んだ
2022年に予定されているワールドカップ・カタール大会に向けたヨーロッパ予選を戦う24名を招集したイングランド代表。EURO2020では準優勝の好成績を残しており、カタール大会では優勝を期待したい。
このように注目されているスリーライオンズだが、数名を除いてほとんどが国内組だ。近年レベルの上がっているプレミアリーグでスタメンを張る選手が名を連ねており、自国リーグの強化が好成績に繋がっているか。
しかし、それではイングランドの若手の育成が難しくなってしまう。もちろん、フィル・フォーデンやメイソン・マウントのように各国の代表級選手にも負けず出場機会を得られるプレイヤーもいるがそれは一握りだ。
若手たちは国外に出場機会を求め移籍しており、そのきっかけを作ったのはボルシア・ドルトムントでブレイクしたジェイドン・サンチョか。マンチェスター・シティのアカデミーで育ったサンチョはドイツで成長し、フル代表に選ばれるプレイヤーになっている。現在はライバルクラブであるマンチェスター・ユナイテッドへ加入し、熾烈なスタメン争いに身を投じているようだ。
英『The Sun』もサンチョのドイツ移籍がイングランドの若者たちに道を切り開いた第一人者として紹介している。
実際に現状ではPSVアイントホーフェンに元トッテナムのFWノニ・マドゥエケが移籍し、レスターのような強豪クラブから関心を持たれる選手にまで成長している。他にもマンCからアンデルレヒトへDFテイラー・ハーウッド・ベリスが、ハンブルガーへMFトミー・ドイルがローンで加わっており、マンUのアンヘル・ゴメスがリールへ完全移籍し、経験値を積んでいる。彼らは共通してイングランド代表U-21の選手であり、今後のフル代表を支える存在になるはずだ。
アンダー世代でも有望株の多いイングランド代表。プレミアリーグでのトップチーム定着の難しさはあるものの、サンチョのように国外で成長し出戻りとなればイングランド全体の強化に繋がるはずだ。