日本が誇るレジェンド 長谷部誠が示してきた日本人が欧州で生き残る道

37歳になっても欧州で戦い続ける長谷部 photo/Getty Images

フランクフルトとの契約を2022年6月まで延長

ドイツブンデスリーガのフランクフルトは現地時間3月8日、長谷部誠との契約を2022年6月末まで延長したことを発表。元日本代表MFは38歳を迎える来シーズンもドイツの舞台で戦うことになった。

長谷部は2008年1月に浦和レッズからヴォルフスブルクに加わって以来、ニュルンベルク、フランクフルトとチームを変えながら約13年にわたりブンデスリーガでの戦いを続けてきた。ヴォルフスブルクでのブンデス制覇やチャンピオンズリーグ出場、ニュルンベルクでの残留争い、フランクフルトでのヨーロッパリーグ躍進など、紆余曲折を経ながらドイツで様々な経験をしてきた。

はたして、浦和レッズからドイツに渡った当時から37歳を迎える現在まで、ブンデスリーガで主力としてプレイする彼の姿を想像できた人はどのくらいいるのか。Jリーグ時代もベストイレブンに選ばれるなど日本を代表するボランチに台頭してきていたが、当時はまだ日本代表にも定着しておらず、期待の若手の一人という存在だった。

そんな長谷部が13年にもわたりドイツで生き残ってきた要因の一つが適応力である。ヴォルフスブルクでは本職のボランチだけでなく、チーム事情で右サイドバックや右サイドハーフ、またゴールキーパーが退場した際には代わりに長谷部が指名されるなど、その時々のチームの状態に合わせて様々なポジションでプレイした。

ニュルンベルクを経て加入したフランクフルトでも、その適応力は発揮される。2016-17年シーズンにセンターバックの中央、いわゆるリベロとして起用され新たな才能が開花。得意の読みやカバーリングを生かしての守備やボール配給の上手さで攻撃の起点としても機能し、2018-19シーズンにはチームのELベスト4に大きく貢献する働きを見せ、年齢を重ねても日本人が欧州トップレベルで活躍できることを証明してきた。

さらに、日本代表でも発揮されたコミュニケーション力の高さとキャプテンシーでも長谷部は日本人選手の見本となってきた。現地メディアからの取材に対してはドイツ語で真摯に答える姿が見られ、またフィールド上でもフランクフルトではキャプテンマークをつける試合が増えている。チームメイトとしてプレイする鎌田大地など、長谷部がピッチ内外で見せるプロフェッショナルな姿勢から影響を受けている日本人選手は少なくないのではないか。

そんなピッチ内外で存在感を示し、自らのキャリアを築き上げてきた長谷部は今シーズンもリベロや本職のボランチとしてチームを助ける働きを続けている。年齢を重ねてもなお進化を続ける37歳にとって、今回のフランクフルトとの契約延長は必然だったといえるのではないだろうか。

38歳となるシーズンを戦うことになった日本が誇るレジェンド。長谷部がドイツで示してきた功績に敬意を示しつつ、来季のフランクフルトでの戦いにも期待したい。

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