[運動神経でクルマは選べ! 172]RENAULT TWINGO

フットボール選手は細身のイメージがあるが、実は筋骨逞しい。近代的なトレーニングが次々に登場し、求められるパフォーマンスの高さを考えれば自然な流れである。実は自動車の世界も同じで、クルマのサイズは年々大きくなっている。

安全性能や快適な空間を維持するために、例えばコンパクトモデルの定番と言われたフォルクスワーゲン ゴルフの全長は、初代モデルで約3.7mだったのが現在では約4.3mである。

クルマのサイズに正解はない。しかし、駐車環境や近隣の道路事情、特にクルマは小さい方が車重は軽く、走行性能を高めることができるので「小さくて軽い」クルマを好む人も多い。そういった人が喜ぶクルマが徐々に減るのは…… ユーザーとしては悲しい話である。

しかし、そんな時代に抗うクルマもまだまだ存在する。ルノーの小さい「スポーツするクルマ」であるトゥインゴだ。日本ではMTモデルも追加された。

トゥインゴは今や数少ないAセグメントというクルマである。全長3645mm、全幅1650、車重約1000kgで、駆動方式はRR(リアエンジン・リアドライブ)というのも面白い。インテリアや積載能力はもちろんサイズなりである。荷物がたくさん積める訳ではないし、後席の広さにもゆとりはない。しかし、普段使いに支障はないし、2座モデルと違い4名乗車もできる。家族4人で移動は厳しいかもしれないが「2名+α」であれば問題ないだろうそしてこのトゥインゴにはそれらのデメリットを補った余りある魅力がある。「小さい」「軽い」を最大に活かした走る楽しさだ。

エンジンは997ccの3気筒で最高出力73psと物足りなく感じる。しかし車重は約1t。乗用車の約2/3、場合によっては半分以下だ。走りが楽しくないわけがない。小さい分車両のサイズ感も把握しやすく、運転に集中できるのもいい。最高速度が低くても走りが楽しめるクルマ、その代表格といえるモデルなのである。分かりやすくいえばゴーカートのように走れる車、というところだろうか。

体の小ささ、速さを武器にするフランス人選手がトゥインゴのキャラに一番近いだろう。キングスレイ・コマンを思い浮かべて頂ければ、トゥインゴの良さをイメージしやすいかもしれない。


寸法:3645mm×1650mm×1545mm(全長×全幅×全高)/
エンジン:直列3気筒 997cc/最高出力:73ps(6250rpm)/
最大トルク:95N・m(4000pm)/価格:179万円
問ルノー・コール 0120-676-365

文/iconic

※電子マガジンtheWORLD243号、3月15日配信の記事より転載

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