クラブ新記録も叩き出した“クロップ最後の子供たち” 指揮官最後のシーズンに突如訪れた夢のステージ

リヴァプールの18歳クーマス photo/Getty Images

FA杯でも勝利をつかんだ

リヴァプールはFA杯5回戦でサウサンプトンと対戦。3-0と勝利を収め、これで4冠の可能性を残すことになった。

カラバオ杯決勝に続いて、輝きを放ったのはアカデミーの若手たちだ。先制点は18歳のルイス・クーマス。カラバオ杯でも存在感を見せた19歳ボビー・クラークのパスを受け、右足でゴール下隅をとらえた。これがチーム初の枠内シュートで、クラブの132年の歴史のなかで4番目に若い選手だという。

そのあとには18歳のFWジェイデン・ダンズが続き、2ゴールを叩き出した。『The Athletic』によれば、18歳以下の2人の選手が同じシニアの試合で得点したのはリヴァプールの歴史上初めてのことだという。サウサンプトンには敗れてもおかしくなかったが、チームにケガ人続出の状況で少年たちが抗ってみせたのだ。
最近はファーストチームでコナー・ブラッドリーが頭角を現しはじめたが、ユルゲン・クロップ監督が思い切りよく若手を使うからなのか、皆のびのびとプレイしているのが好印象だ。カラバオ杯で投入された若手たちもチェルシー相手の決勝戦にほとんど怯んでおらず、思い切りのよいプレイを見せていた。ケガ人続出による戦力不足が懸念されていたリヴァプールだが、この若武者たちがどこまで戦えるのかと興味をかきたてられる。

クーマスは自身のXに「夢が叶った」と投稿したが、カップ戦でもリーグ戦でも出番はまだあると思われる。クロップが指導した最後の世代となるだろう彼らが、指揮官最後のシーズンに輝きを放ち、チームを救うというシナリオはありうるだろうか。期待の若手たちに突如訪れた夢のステージはまだ終わらない。

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