“トップ下全盛の時代”なら日本代表の中心選手に? 森保ジャパンで新たな居場所を見つけた久保建英の目指す道

攻撃面で存在感を示した久保建英 photo/Getty images

攻撃的なインサイドハーフとしての道が開かれた

現代サッカーではFWが献身的に守備をし、バックラインではGKやDFに足元でボールをつなぐ技術を求められる。今ではそれが基本となっており、標準搭載されているスキルになった。ポジションでいえばトップ下を採用するチームが少なくなり、攻撃的な中盤はインサイドハーフが主流に。攻撃もできて守備もできるベルナルド・シウバやルカ・モドリッチのような選手が高く評価される傾向にある。

日本代表でもトップ下を採用することがなくなり、[4-3-3]がアジア最終予選から取り入れられている。B・シウバやモドリッチのような選手はいないがより中盤でバランスの取れる田中碧や守田英正が重宝されている。

10日に行われたガーナ戦でも[4-3-3]を採用した日本代表だが、インサイドハーフに起用された久保建英はその場に応じてトップ下のようなポジションを取っており、一時的に[4-2-3-1]のシステムになっていた。

中央のポジションで攻撃に関わることができた久保はサイド時代にはなかった輝きを放つ。とくにそう感じたのは狭いエリアでのスキルの高さだ。24分の場面ではペナルティエリア手前の中央の位置でボールを受け、左の三笘にパスを供給している。3人以上のガーナDFに囲まれることになったが、動じず正確に次のプレイにつなげている。久保が相手を引き付けたことで三笘へのマークは薄くなっており、狭いボックス内でも突破を成功させ、ビッグチャンスを生み出した。やはり、久保が最も輝くのは狭くなりやすいバイタルエリアであり、彼を起用するのであればサイドではなく中央であることが証明された。

現状守備強度や運動量の物足りなさもあってキャラクター的にインサイドハーフではない久保だが、トップ下が全盛の時代であればより評価されていた可能性はある。アイデアのあるパスや一瞬でのヒラメキからの打開はピカイチであり、4強入りを果たした東京五輪では久保がトップ下で輝きを放っていた。過去に戻ることはできないが、守備強度や運動量を高めればテクニシャンでもインサイドハーフで生きる道がある。

このガーナ戦で道が開けたように思える久保だが、日本代表には鎌田大地という最大のライバルがいる。トップ下でプレイさせるのであれば鎌田は久保より攻守両面で優れており、おそらく序列も鎌田が上だ。時間を作ることができるキープ力が抜群に高く、ゴール前のアイデアも冴えている。トップ下が多くのチームで採用されなくなったことは久保にとって向かい風だが、目指す先は見えており、今後の成長に期待だ。

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