アーセナルに欠けていたのは動ける司令塔だった 12月に3アシストを記録する“新メスト・エジル”

ウーデゴーがアーセナルで輝き始めている photo/Getty Images

攻撃に厚みを生み出せる

開幕から3連敗を喫するなど、今季のアーセナルは最悪のスタートを切ったが、19試合を消化して勝ち点を35ポイントにまで伸ばし、いつの間にかプレミア4位に付けている。直近のノリッジ戦では5ゴールを決め、快勝しており、好調ぶりをアピールした。

過去の強さを取り戻しつつあるアーセナルだが、各ポジションの選手が絶好調だ。前線ではブカヨ・サカ、ガブリエウ・マルティネッリ、エミール・スミス・ロウがゴールを量産しており、彼らを操るMFマルティン・ウーデゴーもここにきて調子を上げてきた。

ガナーズでは主にトップ下での起用が見られるウーデゴー。パスを受けてから次につなげるまでが非常にスムーズであり、得点シーンでは彼を経由していることが非常に多い。ノリッジ戦での先制点となったサカのゴールもウーデゴーからのパスを決めている。特に12月のウーデゴーは好調であり、3ゴール3アシストの数字を残している。

レフティのチャンスメイカーといえば、アーセナルで活躍していた現フェネルバフチェのメスト・エジルが思い出される。エジルも[4-2-3-1]のトップ下で輝いており、15-16シーズンには19アシストを記録している。しかし、エジルを失ってからアーセナルは明確な司令塔を欠いており、昨季は総得点数55点と物足りない攻撃力を露呈してしまった。

だが、今のノルウェー代表MFはエジルに匹敵するものをもっているか。英『Squawka』でもウーデゴーがエジルの役割をこなしていると高く評価している。スタッツを見ても、決定機を生み出したキーパスはチームトップの3本。アタッキングサードだけでなく、後方と前線をつなぐリンクマン的な役割もこなすため、2列目としては多い55本のパスを成功させている(サカは26本、マルティネッリは21本)。2アシストも記録しており、5点目のスミス・ロウのゴールもウーデゴーの素晴らしいスルーパスから始まっている。さらに守備でも献身的であり、現代的な選手でもある。

レアルで伸び悩んだかに思われたノルウェーの神童だが、イングランドでは大きく飛躍している。今の役割はチーム内でも唯一無二であり、今後も重宝されることになるか。

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